平成21年6月交付式にて
公益財団法人寿崎育英財団奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

令和4年5月9日に永眠した当財団前理事長 壽崎 肇が、平成21年6月交付式にてご挨拶させていただいた内容を皆様にご紹介いたします。


皆さんこんばんは、今日は先生方に貴重なお時間をお割きいただいて学生の皆様方に色々とお話をして頂きます。先生方の今までの積み重ねてきた色々の経験とか人生観をお話がいただけるわけです。
皆さんの近況報告の中に先生方のお話を大変感激してお手紙をいただく方がたくさんおられます。どうぞ楽しみにしてください。先生方は本当に分刻み秒刻みの毎日のお仕事でございますけどそれを割いてわざわざこうして学生さんの為においでになりました。
また先生方は、若い学生の皆様方が何かを一つ取り組んでやっておる姿を大変楽しみにお聞きになるわけですから、皆さん方も自分のやっている自慢話をして頂きたいなと思います。

私もこの年になりましたけど皆さん方のような方はまあ孫、孫の一番上が31か32歳だったと思いますから、孫の人達ばっかりといった方がいい、ですから年寄りとして皆さん方に一言だけ、これだけは考えていったらどうですかということを申し上げます。

自分で願ったこととか思ったこと、これだけはやり上げたいこと思ったことは先生方はやり上げてきました。私も同じように願ったことは必ず成し遂げました。皆さん方も「思ったことは必ず叶う」でやって頂きたい。途中で辞めたら失敗です。願わなかったことは一つも叶いません、眉唾のような話じゃございませんので、先輩の先生方が全部そうして人生を渡っておいでになった訳ですから皆さん方も自信をもって「願ったことは必ず叶う」というようなことを自信もってやって頂きたい。そして人間ができたことは人間でできるということもこれも知っとっていただきたい。

商売を始めるときにどうしていいかわからないことがありました。その当時は本田の創業者の本田宗一郎さんが書いた本がありました。「得手に帆をあげて」という本がありました。それを読んでその中でたった一つだけその本田宗一郎さんがやったことを真似たこと、それは本田宗一郎さんがマン島レースで125ccをいかにして優勝させるかということのために何が大切かというたら馬力を上げることしかない。そして朝から晩まで来る日も来る日も人の顔見たら馬力馬力馬力馬力と言い続けたそうです。で結果として言い続けた結果が馬力が上がったおかげで優勝したというようなことを書いておりました。
ですからたった一つ言い続けるということは必要だなあというようなことをその時に感じて同じようなことをやったようなことでした。ですから皆さん方が願ったこと思ったこと必ずかないますから自信と誇りをもっていただきたいと思います。

もう一つは、「一生の間幸せになりたい物事をやったら成功したい」こういう風に願うのが人間我々当たり前ですけど、こういう風な時に「相手の為に役に立つ」ということを一生懸命考えてやった時がなんかうまくいったようにあります。俺が俺がと言って俺さえよければいいんだというようなことでやって成功した自信がありません。
だから物事をやるときに成功するっていうのは相手のお役に立つことを一生懸命やっておった結果たとえば商売ですから商売も利益がないと存続できません、だから存続をするためには利益をいただく利益をいただくから儲けたい儲けたい儲けたいといって儲かるもんではありません、結局は相手の喜んでもらうことを一生懸命やった結果として利益がついてくるというようなことが世の中じゃないかなと思います。申し上げたいのは何かと言ったらやっぱり相手の為に尽くすということが成功であり幸せであるというふうにお考えをいただきたい。
いまから皆さん方が私達の年齢になるまでおおかた60年以上あります。ですから私の年になるまで60年以上あるとすればその60年の間に幸せになり成功する為にどうすればいいかというようなことを申し上げとるわけで、まあ老婆心でありますけど、たとえばフォード自動車はご存知でしょうけど、自動車王といわれたフォード一世が大変成功したわけですけどこのフォード一世がある人が「あなたは大変成功しているけど成功の秘訣というのがあるなら教えてくれ」とを聞いたんだそうです。ところがそのフォードさん曰く「もし世の中に成功の秘訣があるとすればそれは自分の立場から物事を考えるのではなく相手の立場に立って物事を考えるということ」と言っておられます。

奉仕団体でロータリーとかキワニスとかライオンズクラブとかソロプチミストとか皆ありますけどこういう奉仕団体は大体アメリカから出発してます。アメリカはキリスト教の国ですから、そのキリスト教には黄金律というものがあります。ゴールデンルールと言いますけど、何かというと奉仕団体の一番もとになるその思想というのか哲学というのかそれはなんかといったら、今申し上げたキリスト教の黄金律からとっとる訳です。どんなことかといいますと「自分がしてもらいたいことはそのように人にしてあげなさい。」今度は同じことでありながら反対のことを言っているのは孔子様「自分が嫌なことは人にするな」奉仕団体ロータリーを例にとると100年以上たっております。100年以上も続いた奉仕団体の元になる思想は何だったのか、それは「自分がしてもらいたいことを人にそのようにしてあげなさい。自分がうれしかったことは人にしてあげなさい」これは宗教どの宗教もみな一緒ですよ。仏教は慈悲の宗教でありキリスト教は愛の宗教でありという風に言いますけど慈悲も愛も一緒じゃないかなと感じます。
今たとえばゼネラルモーターが不況に陥っております。フォードも不況に陥った時がありました。フォードさんは成功の秘訣は「自分の立場でなしに相手の立場だよ」こういう風に言っておきながら新型フォードはあの畑とかそこにあふれるぐらいに皆さんが乗った、しかし「もう新型フォードはボチボチ飽きがきた」そういうときに合併したゼネラルモーターが例えばシボレーとかボンティアックとかモデルが新しいのが色々ありますからフォードの箱型よりは恰好がよいほうが良いぞということになって、そっちの方にみな飛びついていった。だから売り上げがだんだん落ち込んできた。そしてゼネラルモーターが大変うまくいくようになった。しかしガソリンをばらまいていくような車ですから、だんだん今のような世の中になるとどうもみんなが何とかならんかというようなことになってきた。それをそのまま今までどうりの感覚でいった。相手の言うことをもっと聞いとけばいいのに、お客さんが言うことを十分聞かなかった結果が今のゼネラルモーターじゃないかなという感じがします。だから成功するとすればそれは「相手の立場に立って考えるということ」でしょうけど失敗するとすれば自分の考え方でやった時が失敗ということになるんじゃないかと思います。

皆さん方、今後今から60年も70年もこの人生この世の中に生きていかないけませんけどその人生の中において何が幸せか何が成功かというたら、今申し上げたような相手の喜ぶことを一生懸命しような。仕事そのものを取ってみても自分の仕事皆さんがどうせ携わるでしょうけど自分で商売なさるかたもいらっしゃるでしょうし、あるいはお勤めをしてそこで相手の喜ぶことをそりゃあ上司の喜ぶこともあるでしょう、同僚も喜ぶこともあるでしょう、後輩が喜ぶこともあるでしょう、全ての人が喜ぶように一生懸命身を粉にして働くということが物事が成功するするし幸せになるということだそうですよ。

「お客さんのことばっかり考えないかんのか」と最初習ったときはそう思いましたけどだんだん時間がたってくると、それが自分の性格になってしまいました。このことを振り返ってみて、皆さんにお勧めする訳です。
大変勝手なことを申し上げまして、一つは「願ったことは必ず叶う」。これは皆さん絶対自信を持ってください。
もう一つは「自分の成功も幸せになることもみんな相手の喜ぶことを一生懸命するということをやり続けること」。相手というのは勤めたらお客さんということもあるでしょうけど今申し上げたように、同僚もおれば上司もおれば後輩もおる、その人たちがみんな喜ぶようなことを考えるというようなことが成功であり幸せというようなことに考えていただいたらいいんじゃないかと思います。
大変長たらしく色々申し上げましたけど、今申し上げた二つ一つは絶対自信を持ってください「願ったことは叶うよ」「相手の喜ぶことを一生懸命しような」というようなことで今後の皆さんの人生を切り開いていただくといいなと思います。
自分の物事をやろうとする資本は体ですから健康には十分注意して頂いて、今からも皆さんが喜ぶようにお父さんが喜ぶようにお母さんが喜ぶようにあるいは先生方が喜んでいただくように、苦労したり努力してください。
挨拶が長くなってしまいましたけどご挨拶とさせていただきます。
今日は本当に貴重なお時間を使っていただいて先生方がこうしてご出席を賜りましたこと心から御礼申し上げ皆さんの健康を願いながら挨拶とします。ありがとうございました。


トップページ
寿崎育英財団とは
理事長挨拶
募集要項
お問い合わせ
寿崎育英財団各県案内
私を語る
 商業界

 寿屋OB会

 ロータリー

 理事長からの
 メッセージ


寿崎育英財団
住所 熊本市中央区水前寺6?1?38
TEL/FAX 096-340-8520

Copyright(C)2010 寿崎育英財団 All rights reserved.