令和元年11月13日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

拝啓
11月に入りましたら急に寒くなった感じがいたします。お元気でしょうか。お変わりございませんでしょうか。
先日の奨学生の近況報告で刑務所に見学に行った報告がありました。私などこの年になりますと、毎年の海外旅行で勉強させて頂き、大体知らない所はないつもりでおりました。国際空港で出国手続きを済ました空港のロビーも日本外だけど外国とは思わない。しかし刑務所の中では刑務所としか感じられず宮崎に居るということを忘れそうだ、と長い報告書を頂きました。奨学生のお陰で知らない事を教えて頂きます。ありがたい事でございます。

最初の方の質問で何故産婦人科の先生になったのか、に対して「おめでとう!また来てね!」と言える科だから、と。では、

○先週と今週の病院実習では産婦人科を廻っています。巷では「コオノトリ」という漫画・ドラマで人気になっている科です。産婦人科の先生に、なぜこの科を専門として選んだのかを聞くと、産婦人科だけが唯一「おめでとう!また来てね!」と言える科だからというお答はよく聞きます。確かに素敵なことだと思いました。新しい命が生まれるお手伝いができるということは、とてもやりがいがありそうです。産婦人科の先生方も心なしかガッツにあふれた方が多い気がしました。今月読書した中で印象深かったのは飲茶「正義の教室」でした。著者は多くの哲学入門書を書いていて、どれも良書で、私はファンです。今作も発売前からワクワクしておりました。期待した通り、今作もあたりでした。分かりづらい正義の考え方について、ざっくりと功利主義、自由主義、直観主義の3つに分けてなんと小説の形で、これを分かり易く、かつ面白く伝えてくれます。知識の整理になり、頭の体操のもなり、そして何より小説として面白いという一粒で三度おいしい作品となっています。

とおっしゃっておられます。
普通病院といえば、二度と行くべき所ではないのが当たり前。でも産婦人科だけは病院でおめでとうして又来てねと。そして読書の素晴らしい心。ありがとうございました。


次の方は教えることが苦手を克服の為のご苦心をなさっております。私も同じでしたが、経験で身につきました。では、

○現在大学も夏休みが終わってから1ヶ月が経ち、毎日の講義と研究活動に精進しております。また学内でもティーチングアシスタントを前期に続き始めました。人に教えるということが苦手ではありますが、今後社会に出ていずれは教える立場になる時が来るためこの苦手を克服したいと思っております。苦手を克服するために講義内容の予習をかかさず行い、自分自身が理解できないことをなくすようにしています。また人に教えることによって内容を自分自身でも復習することができ、身についていると感じるので、ティーチングアシスタントを始めて良かったと思っております。これからも続けて、自分の強みである「人の変化などの気づくことができる」ということを生かして、人に教える能力を身につけていきたいです。研究活動についてですが1人で行うということが初めての経験でなかなか思うように進まない部分があります。しかしそこで諦めずに少しずつ進めていこうと思います。

とおっしゃっておられます。
上司として必要な能力は十分です。相手を納得させるのは自分自身が納得した事などを相手が十分理解してくれることです。この方大学卒業就職して1年以内に課長になって良い方です。ありがとうございました。


次の方は日本の英語教育についての特別講座で勉強したことの報告です。

○私は9月28日熊本県立大学で開催された特別講座を受講しました。講義名は「児童生徒が学びの主体となる外国語教育研修会」です。現在の中学校の英語の教員の方々はもちろん、将来教員を目指す学生もたくさん参加していました。今回熊本大学名誉教授のテリー・ラスカウスキー先生にも来ていただき言語教育の理解と実践についてお話して頂きました。講義はほとんど英語で行われ、私も積極的に英語を用いて論議に参加しました。まわりの英語の先生方はさすがと感じる程、英語を流暢に話していらっしゃって大変刺激になりました。日本の英語教育について戦後から現在まで比較しながら考えていくうちに、英語がいつから入学試験における学力をはかるための手段となったのか。文部科学省の掲げる今後の英語教育の理念と現実のギャップなど今回の講義を受講しなければ決して知り得なかったことをたくさん学びました。それによって将来、自分は英語を通じて生徒に何を学んでほしいか、教科書の内容を教えるだけでは決していけないと考えるきっかけを掴むもとができました。学んだ英語の成果を発揮する場所が「受験会場」なのか。それとも「日常生活」や「外国人とコミュニケーションをとる場」なのか、目的をはっきりさせない限り、文部科学省の英語教育の理念を実現させることは不可能だと考えます。今回の講義で学んだことを生かし、これからも様々な疑問を持ち自ら解決しようと努力していこうと思います。

とおっしゃっておられます。
英語の先生になろうとする方々の勉強をこれまで他の大学での研修会に参加なさるのに驚かされ凄いと思いました。ありがとうございました。


次の方は今の日本で話題のラグビーワールドカップをスポーツマンの奨学生の方が報告して下さいました。では、

○今月分の近況報告をさせていただきます。10月にあった一大イベントといえば、やはりラグビーワールドカップでしょう。日本代表の必死な姿と下馬評を覆す快進撃に日本中が感動し、勇気をもらいました。私は10月2日試合観戦に行ってきました。1試合目は大分で行われたニュージーランド対カナダです。試合自体は下馬評通りニュージーランドの圧勝でした。当日大分に到着して真っ先に驚いたのが街の雰囲気です。大分駅周辺には、いたることころにワールドカップの広告が張り巡らされ、大分駅やそのすぐ近くにあるファンゾーンは各国の代表ジャージを着た人々であふれかえっていました。鹿児島ではワールドカップの空気を感じることは全くと言っていいほどありませんでしたが、大分は開催県ということもあり、街中からワールドカップの熱気と活気を感じることができました。次に驚いたのはスタジアムの大きさです。入場した瞬間にそのスケールに鳥肌が立ちました。またニュースなどでも頻繁に取り上げられているように観戦客たちも最高でした。国家斉唱では敵味方関係なく肩を組んで互いの国家を歌い、試合が始まれば敵チームの好プレーにも拍手を送ります。そもそも観客席がチームで分かれていないことがラグビーの観客の性質を如実に表していると言えましょう。そして何より世界最強の黒衣軍団オールブラックスも圧巻でした。中でも「ハカ」を生で見ることができたのは一生の思い出です。2戦目は愛知県で行われた日本対サモアの試合でした。ホームでの日本戦とあって会場は日本代表ジャージで真っ赤に染まり、さらに日本代表も気合い十分のすばらしい試合をしてくれたので、客席のボルテージは最高潮に達しあのスタジアムの一体感は忘れられません。今回のワールドカップでの日本代表に雄姿は間違いなく後世に語り継がれるでしょう。僕自身も本当にたくさんの勇気とモチベーションをもらいました。次に僕自身の話題です。膝の話題です。ついに!ついに!コンタクト(ぶつかるプレー)以外の許可が下り部分的に練習復帰を果たすことができました。痛みが出ない範囲で探り探りではありますが、練習に参加できる幸せを日々かみしめています。1年近く待たされたせいか、部活の前の日はワクワクして寝付けない程です。無理だけはしないように気を付けつつ、日々過酷になってゆくリハビリもしっかりと頑張っていきたいと思います。

とおっしゃっておられます。
大分でのサッカーの試合、大分駅からご一緒させて頂き詳しい方にご説明頂けたと同じように私自身サッカーについて未知です。しかし楽しいラグビーワールドカップの試合に見学させて頂きました。ありがとうございました。


次の方語学留学で自信がつき将来は外人観光の為をなさるお考えのようです。では、

○私は先日フィリピン留学から帰国し1ヶ月が経ちました。新学期も始まりフィリピンで習得した語学力を少しずつ実感できております。昨年度からずっとネイティブの先生の授業があっているのですが、留学前までの私は自信がないために、あまり自分から発言をせず、先生の話もとても速く感じて6割程しか理解していませんでした。しかし留学後の私は英語に対する自信がついてクラスメイトよりも先に積極的に発言することが多くなりました。またリスニング力の伸びはかなり実感していて先生は話す英語のほとんどを聞き取り理解できるようになりました。このような成長は自分でも驚きました。次回TOEICを受験する時にスコアが伸びていることを期待しております。ところで最近ではラグビーのワールドカップが熊本でも開催され身近な場所で外国人の方々で溢れていました、自らが外国の地に足を踏み入れるのも良いですが、自分が生まれ育った土地で国際色豊かな光景を見ることができたのはとても嬉しいことでした。もれを機に外国の方々も熊本の良さを知ってもらえたと同時に経済的にも良い効果をもたらしたのではないかと思います。私も将来は熊本で就職を考えているのでそうなれば熊本の良さを伝える仕事をしたいと思います。来月は大学の学園祭があり、私はダンスサークルのメンバーとして準備や練習に追われています。昨年は踊るだけでしたが、今年は会計としてお金の管理をしたり、1から作品を作ってみたりと責任の重さが違うので頑張りどころです。

とおっしゃっておられます。
留学で語学力がガラリと変わったお話、頼もしいお話です。ありがとうございます。


次の方は癌学会で英語での発表などで熊本県の肥後医育振興会で助成の栄に浴した素晴らしいお方のお話です。では、

日本癌学会での口頭研究発表を行ってきました。はじめての英語での発表でありましたが、なんとか最後まで行うことができ、一安心しました。前職場である製薬会社研究所の所長や上司の方々も厳しい指摘もありましたが「よくやった、嬉しかった」と言って頂き少しずつですが教育して頂いた恩を返せたかと思いました。11月はまた東京で学会発表がありますので、気を引き締めて頑張ろうと思います。また癌学会で発表を終え一息ついていたところにまた嬉しい知らせがありました。公益財団法人肥後医育振興会より医学研究助成に採択されることになりました。たった1年半でこれ程多くの研究成果(まだ道半ばではありますが)を得、発表の機会に恵まれ、助成金もいくつか頂くことができるのは本当に多くの方の協力がなければできません。感謝の気持ちとともにまた再度しっかりとした意志を持ち研究を進めていこうと思いました。ちなみに明日授与式があり代表のスピーチになりました。

とおっしゃっておられます。
人類の為に有難いお方です。大学生で癌の研究で効果の見えはじめた研究効果。本当に有難い方。寿崎育英財団の奨学生の方です。財団として誇りに思うお方です。ありがとうございます。

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