令和元年11月1日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

拝啓
朝晩は冷え込むようになりました。お元気でしょうか。お変わりありませんでしょうか。
先日「泥かぶら」という演劇(芝居)を観ました。昔大変みにくい少女が居たのに村人たちの嘲笑のまとになり少女の心は日一日とすさみ粗野で乱暴な子になります。口惜しさに荒れ狂っておる時、そこへ旅の爺通りかかり「きれいになりたい」と慟哭する泥かぶらに老爺は美しくなる方法を教えてくれました。「自分の顔を恥じないこと」「どんな時もニッコリ笑うこと」「人の身になって思うこと」この3つのことさえ守れば村一番の美人になれると言われました。少女の心はどんなことにも「村一番の美人」が目標で耐え抜きます。或る日村の少女が人買いに連れ去られそうになるところを目撃。彼女は喜んで身代わりに。人買いは凶悪な心を持つ男。道々彼女は一人で明るく笑い語ります。人買いの男は彼女の心に負け、胸が暖かくなり、生きる喜びを吹き込まれ。彼は書置きを残しもう一度人生をやり直そうと立ち去っていきます。書置きは「ありがとうよ仏のように美しい子」少女は冴えわたる月の光を浴びて輝いた。そのような演劇でした。子供さん連れお母さんたち1000名にもなる市民会館いっぱいの観衆でした。「ニッコリ」特に女性の武器「人の身になる」思いやる心の大成されるのは京セラの稲盛会長様のなさった数々大成功を思い出しながら「泥かぶら」を観させて頂き誠にありがとうございました。公演15000回。

最初の方は交付式で米川評議員からの「看脚下」で自己のフルマラソンの経験から目標達成のことを上野RKK社長のお言葉をお借りすれば「社会的体力」ではないかと思いましたことを表現しておられる報告です。 では。

○夏休みが終わり中旬から後期の日程が始まりました。アルバイト先の薬局では飲食料品の販売もしているためレジの更新や軽減税率の設定、さらにはキャッシュレス補助金への対応などを任され大変忙しくもいろいろと勉強させて頂きました。先日の奨学生交付式で米川評議員からお話が合った「看脚下」という言葉について考えてみました。これは暗い夜道で明かりが消えてしまった時、禅僧が弟子に質問したのに対して圜悟克勤が答えた言葉であり「足元を見ましょう」という意味だそうです。これは先が見えない人生において、どのような道も目の前の自分の足元から続いていることから、先ずは自分自身を顧みることが大切であるということであり、これを象徴する行動として「履物を揃えましょう」という使われ方もしているそうです。私のフルマラソン大会出場の経験から、目標を達成するためには「意志」「周囲の応援」「我慢」「備え」が必要であり、これが上野RKK社長からお話があった「社会的体力」なのではないかという自分の考えと自分の行動として正しいと思うポジションを積極的にとる、自分から挨拶する、お礼と謝罪はついでではなく目的にする。汗と恥をかく、想定をするということをしたいと書かせて頂きました。しかしそれには負荷がかかるため、ともすれば普段の生活では見て見ないふりをしがちです。その結果たどり着く場所は風向き次第ということになりかねません。そこでこれらの行動を支える精神的な拠り所や基本姿勢が必要だと考えていました。私はこの「看脚下」という言葉と出会ったのは縁だと考え、自らの行動を支える姿勢として胸の中に持ち続けたいと思います。

とおっしゃっておられます。
この「足元を見る」「看脚下」人間としての脚元は、前日の演劇「泥かぶら」「泥をかぶらない」人生を考えた時老爺の示した3つの条件は人生の基本であり看脚下なのだろうと思いました。この「泥かぶら」の公演が1万5000会続き今後も予約あり。と。「看脚下」人生の基本を改めて教えて頂きました。ありがとうございました。


次の方はテレビで台風被害を受けた方々の生活を見。自分の生活を振り返って「幸せ」を実感していることを報告しています。では

○今年は台風が多く、私が今こうしてお手紙を書いている間も千葉県や長野県など台風被害を受けた地域では過酷な生活を余儀なくされている方々も沢山おられるのだと思います。ニュースでこの台風の被害に関することを目にしますが、その度に今自分が毎日温かいご飯が食べられていること、温かいお風呂に入れていること、学校に行って友達と会って楽しく毎日を過ごせていること、1つ1つにおいて感謝の気持ちを忘れず「幸せ」だということを噛みしめて生活しないといけないなと思っています。つい先日授業で先生が「死ぬ時に自分は、とっても幸せだったと思える人生をつくりなさい」とおっしゃっていました。
その言葉が今の私の心にぐさりと刺さり、自分のこれからの人生について真剣に考えようと思いました。私の夢は大学入学当初からずっと変わらず栄養教諭になることです。しかしこの栄養教諭は狭き門で今年の採用は全て臨時で働いていた方々だったと聞き、私は正直自信を無くし、他の道についても考えるようになっていました。そんな時にこの言葉を言われ、自分の将来について、じっくり考えてみて、私はやっぱり栄養教諭になって子供達に食育をしたいという想いが強く今の私にとっての1番の幸せは栄養教諭になることだと確信しました。だから臨時でも何でもいい、とにかく子供達に教育を行う立場から食に関わっていたいと思います。それが本当にこの先の「幸せ」につながるかはわかりませんが、今はこの目標に向かって頑張ろうという思いになりました。私は電車での移動が往復で3時間あります。この時間を有効活用して参考書を解いたりして夢に向かって頑張っています。「幸せ」に気づくこと。私の母にずっとこれを言われ続け、手紙の最初の方で書いたことなどもあり本当に最近この意味が少しだけ分かった気がします。「幸せ」だと気づくことで人生得だなと思います。私は今とても「幸せ」です。家族、友達、大学、バイト、私の周りにあるすべてのことに「幸せ」を感じています。夢に向かって今月も頑張っていこうと思います。

とおっしゃっておられます。
先生の「死ぬ時に自分はとっても幸せだったと思える人生づくり」のお話、人間すべて日頃の行いを良くせよ。相手の喜ぶ事を毎日続けよが「幸せ」の人生だよと教えておりそれを実行しようとする報告書でした。ありがとうございました。


次の方は音楽大学の学生で介護の体験実習でも相手に合わせて喜んでもらえる音楽の提供する報告です。では。

○9月6日〜9月10日まで御船町のグリーンヒルみふねにて介護の体験実習がありました。1日目はグリーンヒルましきにての実習で利用者の方々とお話をしたり配膳をしたりしました。また事前に用意していた音楽セッションでは「ふるさと」「いい日旅立ち」「幸せなら手をたたこう」「瀬戸の花嫁」「荒城の月」などを演奏しました。職員の方々や利用所の方々に手拍子や「良かったよー」など言って下さり良かったです。2日目はグリーンヒルみふねのデイサービスの実習でした。まず玄関に立ち「おはようございます」と挨拶しました。お迎えが終わったら飲物の配膳をし利用者さんとお話をしました。午後からの音楽セッションでは自分たちが作ったマラカスや鈴のついたうちわを利用者さんたちに配り、音楽に合わせて楽しんでくれました。3日目はグリーンヒルみふねの特別養護の実習でした。ここでは利用者の方々とオセロをしたり昔話をしました。この5日間の実習を通して、自分で課題を見つけ臨機応変に行動する力を学ぶことが出来ました。また音楽を通じてコミュニケーション。音楽を伝える、人に何かを伝えることの楽しさも実感することが出来ました。来年は教育実習があり、きちんと指導できるようにしていきたいと思います。

とおっしゃっておられます。
この近況報告を書き写しながら昔ヒットした歌を口ずさみながら楽しいひと時でした。音楽は素晴らしい何ものにも代えがたいものです。ありがとうございました。


次の方はボランティアとして取り組んだことの報告です。私自身知らないことですから大変勉強になります。有難いことです。では。

○10月前半はラグビーワールドカップを機にドイツからラグビー部の学生団体が訪れてきました。彼らの引率を数日間、研究室の関係で行うことになりました。来訪したドイツの子らは日本人よりもはるかに身長が高く年齢的には日本の中学生と同じでしたが、体格はまるで日本人でいう高校生のようでした。けれど1日目、2日目と一緒に過ごすなか些細なことでも元気にはしゃいでいるのをみると日本の中学生と変わらないなあと思うようになりました。国が違っても思春期特有の男子中学生らしさは変わらないものだと思います。ラグビーワールドカップの盛り上がりに合わせて本学でもパブリックビューイングを開催しました。それまで興味もなく、ルールも全く知らなかったラグビー観戦を楽しめるのか不安でしたが即座に切り替わる攻守に、ルール表示も頻繁に画面に表示され、むしろ今まで観てきた試合観戦で一番観戦者として楽しめる競技なのではないだろうかと気づきました。日本ではこれまで知名度が低かったラグビーでも海外では世界的に人気というのはなるほど頷ける話だなと納得しました。10月13日は県を跨いだ青年赤十字奉仕団(以下RCY)の交流の一環として日本赤十字社大分県支部RCYの研修に参加しました。他県での研修は初めてでしたが初対面いえども同じ理念に基づいて活動をしている方々と交流を取り合えてよい刺激になりました。メンバーの中には、私が1年生の頃に苦い経験をした会議の出席者もいらっしゃってドキリとする場面もありました。あれから2年が経ちましたが自分の中ではまだまだ最近の出来事なのだろうなと思います。それもあり研修中の発表の際にはあの時のように失敗するかもしれない、と不安も感じました。しかし話し始めると、言いたかったことを自分なりに表現することもでき、メンバーからは上手だったねとの声をもらえ私も少しは成長したのかなと感じました。人前に立つと相変わらず心臓はバクバクするのですが、これから本格的な就活も控える身としては慣れていくしかないと心構えをしています。来月は佐賀研修に参加しますがどんな方にお会いできるのか今から楽しみです。10月26日は研究室主催でワークショップを行いました。内容は自らの手でイグサを編んでミニリースにし、さらにそれを飾り付けてアクセサリーにするというものです。同様のワークショップを11月に開かれる「くまもと県南フードバレーフェスタin台湾」のブース出展で行う予定です。今回のワークショップはそのための試験実地でした。モニターとして他大学の友人家族に参加いただきましたが、リース作成が思っていた以上に難いようで、本来2個作れるところを時間の都合上1つしか製作を進められませんでした。けれどワークショップ自体は楽しんでくれたようでホッとする思いがしました。今回のフィードバックを元に、次回開催までにより良い方法を確立していきたいと思います。現在は八代市役所の方や教授と話し合いを重ね最終的な準備を進めている最中です。台湾という日本語を活用できない環境の中でも現地の方々に楽しんでいただけるコーナーを提供したいと思っています。

とおっしゃっています。
大学でやっていることの報告です。奨学生がお読み頂いて何か1つでも参考になればと記載させて頂きました。
ありがとうございました。

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