平成29年5月10日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

桜の季節になったと思ったら、もう葉桜の時に変わりました。世の中1日1日と変化しております。若い頃習った言葉に「基本の徹底と変化の対応」が事業経営では大切だ、と教わりました。刻々と変化する自然、事業経営も毎回変化しているのでしょうが、目には見えません。私は商売をしておりました。変化はすべてお客様でした。そのお客様に合わせれば変化はOKです。ですから、お客様の要望、苦情を集めます。当番が毎日書く日報が変化対応の役目を果たしてくれました。この内容につきましては何かの時に書かせていただきます。

では最初は大分県の大学の留学生の桜についてのお話、研究について報告しておられます。

○桜は日本人みんなも好き「花といえば桜」と言われるように、桜は古くから日本人に愛されてきた。昔から桜を題材とした歌が作られ、歌集などに多く残っている。寒い冬が終わると、やがて暖かい春がやって来る。空気が和らぐこの時期、冬の間、枝ばかりだった桜の木は1つ2つと花をつけ、数日のうちに満開を迎える。その時は一命の再生の喜びを感じた時だ。私が初めて桜を知ったのはアニメの中で男女が木の下に立って空には奇麗な花(ビラ)が散っている。ロマンチックな雰囲気だった。少女のような気持ちを感じた。これはどんな花なのかを知りたくて調べました。後でわかりました。桜でした。不思議だった。一目見ただけなのに気になった。桜の開花期は地域によってばらつきがある。主だったものでは早いと3月中旬頃から遅いものは5月中旬頃まである。花びらは5枚から百数十枚まで、さまざまであり、多くのものが白から桃色である。開花時期は花見によく使われるソメイヨシノが短く満開から一週間程度で花が散る。その他温度や雨が、散る、散らないの原因になる。花が咲いた後に気温が下がり花冷えが起きると、花は長くもち咲いた後に雨が降ると早く散る。花が散り、葉が生えた状態から初夏過ぎまでを葉桜と呼ぶ。

おっしゃっておられます。日本人の私は桜が咲いて楽しむだけの人生ですから、留学生から桜の教養をいただき誠にありがとうございました。


次の方は春休み中の報告です。身にふりかかった事は大事に、大変大変とやりますが、東北大震災はテレビ新聞見ながらお気の毒だ、大変だと思うばかり、熊本震災では降りかかった災難ですからそんなものではありませんでした。人間とはそんなものか、と思わせる報告でもあります。
では、

○私は春休み中様々な活動をしてきました。新しく始めたことは市内の色々な大学生と交流し、情報交換する会に参加していることです。普段ふれあうことのない他学の学生と「自分の大学の学科はこんなことをしている」という報告会をします。先日はうちに町に遊びに来てくれた東大生の方々との交流会がありました。私は東大生ときくとすごく遠い存在で、すごい方々だなという印象をもっていました。しかし実際に話して考えを話し合うと、同じくらいの女の子なのだなと感じました。ただ考え方や、知識欲はやはり人より深いものがあるなと思います。その人が、どのような勉強をし、身につけるかは、やはりその人次第で、自分がどうしたいのか、どうなりたいのか常に目標を持ち考えて行動することが大切だと、初めて実感しました。東京オリンピックと熊本震災についての2つがこの交流会でディスカッションをする題でした。この2つの事はあまり関連性がないように思いますが、どちらのテーマでも重要だという話が出たのは「主体性」です。熊本震災は東京に居る東大生はもちろんですが、あまり被害のなかった市内の人もどこか他人事だと考えています。東京オリンピックに対する都民以外も同じです。同じ活動をするのにも、自分の意識の持ち方で全く意味や、結果得られるものは変わってくると思いました。自分の行動がどんな意味をもつのか周りをどう引き込めるのか、これから考えていきたいと思います。思いだせば2回参加させて頂いた指導会ではたくさんの方のお話を聞かせて頂き同年代で頑張っている方と話すことができました。とても勉強になり、私も負けずに頑張ろうと思います。

とおっしゃっておられます。この報告書を読ませて頂き写させていただきながら今の自分には何もできませんが、若かったら仕事が忙しかったが東北大震災には体1つは持っていける。行って何かできることがあれば帰ってさせて頂くこともできるな、と思ったものでした。が言い訳にすぎないことかと思いました。考えさせて頂きありがとうございました。


次の方は、この報告の日から社会人に新たに一歩を踏み出す日の報告です。修士を首席で卒業のため卒業した大学の研究室助手としてお務めになる方の報告です。
では

○このお手紙が奨学生としてお送りする最後の手紙になると淋しく思いますが、本日社会人として第一歩を踏み出した今の気持ちを含め最後の近況報告をさせて頂きたいと思います。振り返ってみれば、あっという間の学生生活でした。奨学生として5年間お世話になり、ご支援を頂きながら目の前のことに懸命に取り組むことができた6年間だったと思います。お陰様で学士、修士の学位を取得できただけでなく、管理栄養士や専修の教員免許状などを取得でき、また気持ちの面でも成長できた学生生活でした。5年間このような私を見守って下さりまたご支援を下さり本当にありがとうございました。さて私は本日より社会人としての新たな一歩を踏み出しました。私の学んだ大学の研究室助手として務めますので今までと環境は変わりませんが、立場は大きく変わりました。これからは、研究室の先生や学生が研究に集中できるよう精一杯サポートしていく所存であります。まだまだ未熟ですが、幸いにも周りの皆様の力添えも厚く非常に助けられています。一日でも早く一人立ちできるよう、また学生からも信頼を得られるよう努力していきます。またこの努めも果たしつつ、私の将来の夢にも向かって努力していきたいと思います。夢の実現の一助となるようにも助手の仕事は果たしていきたいと思います。まだまだ先の長い人生になると思いますので数十年後に悔いの残らないよう挑戦し続けていきたいと思います。不安なこともありますが前を見て自分にできる精一杯の努めを果たし1日ごとに少しずつでも成長できるよう1日1日を大切に過ごしていきたいです。そして私の夢が叶った時には、またお手紙を書かせて下さい。その日が少しでも早く来ますように頑張って参ります。私の学生生活は本当に幸せなものだったと思います。勉学に励むことができただけでなく社会的にも様々な経験もでき、素晴らしい友人もたくさんできました。6年間の成果として修士論文も納得のいくまで書くことができまた修士は首席で修了することができました。一定の成果を出す喜びも体験することができ本当に充実した日々を送ることができました。これも一重に壽崎育英財団のご支援そして指導会における諸先生から頂くお話、ご指導のお陰であると感じております。金銭的支援だけでなく、私の心の教育を下さり感謝してもしきれない思いであります。本当にありがとうございました。これからは社会人として、今度は私がこの6年間の学びや経験、心を社会に還元していけるよう、日々精進して参ります。5年間私の稚拙なお手紙にも目を通して頂きありがとうございました。またお手紙差し上げられますよう努力して参ります。壽崎育英財団の奨学生であったことを誇りにしていきます。

とおっしゃっておられます。お褒めを頂き私の方こそ心からの御礼を申し上げます。夢が叶った暁にお手紙を頂ける、とのお言葉。楽しみにお待ち申し上げます。それまで私も元気で頑張ります。ありがとうございました。


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