平成29年2月16日@
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

いよいよ師走を迎えました。お変わりございませんでしょうか。 10月半ばに米国商業視察はアラスカのアンカレッジとワシントン州のシアトルに1週間程の見学旅行でした。多民族国家ゆえに競争の激しい小売業で競争の激しいことは変化も激しい米国です。生き残り勝ち残りは「大繁盛店づくり」ではないか。4桁のチェーンストアの大資本を敵にまわしての日々の競争です。30枚程の報告書も漸く終わりました。OBの人達の喜んで頂けることが私の喜びです。私の近況報告はこれ位にさせて頂きます。

最初の方は大学病院の実習中で患者さんにどう向き合えば患者が心安らかに毎日を過ごして頂くことへの悩みなどを読ませて頂きました。では、

○私が患者さんと関わっていく中で難しかったことを述べていこうと思います。私が受け持たせて頂いた患者さんは癌と診断され、放射線化学療法目的で入院されていました。治療に対して「なるようになる、考えたってしょうがない」と楽観的にとらえているように見えました。しかし化学療法の副作用が出てきた頃「やりとげられるか不安、今まで強がってきたけど、まさか俺がこうなるとは、こんなにきついとは思わなかった」と不安な気持ちを漏らしました。これにより患者さんは、本当は自分の病気を受け入れられないでいるのではないか。人には平常心を装って気持ちを抑え本心を出せないのではないか、と感じました。患者さんの気持ちをそのまま受け取るのではなく、その言葉の裏に隠されている真意を見抜く、わかろうとすることが大切であると学びました。心の裏に秘めた思いを感じとることは難しく、本当の気持ちを分かってあげられたのだろうか、と思います。元気づけようと思っても、簡単に言葉で励ますことは出来ません。今まで心に寄り添う看護を行うように心がけてきましたが、寄り添うとは何だろうとつくづく考えさせられ、心を読みとく力の難しさを痛感した実習でした。今後言葉の裏まで思いを感じとれる、聞き出せる、読みとれる力を身につけ心から寄り添う看護を行っていきたいと思います。

と結んでおられます。こんな看護師の先生に私が入院して看護して頂いたら入院が楽しみになるだろうと思いました。


次の方の近況報告の中身はすべて人様のお陰でものごとが成功することなど感謝を感じさせて下さる報告です。では学園祭の報告です。

○私たち英語科は発表部内でミュージカルを披露しました。私は主役を務めさせて頂き、毎日早朝から遅くまで休みもないまま練習をしました。途中キャスト同志もめたり、先生とのコミュニケーションがなかなか取れなかったりと大変な時期もありましたが、本番で成功を収めることができました。この経験で今の自分を認めることが出来たら、ここまで来た道筋、失敗した過去のことも、認めることができるのだ、ということを学びました。また、何かを成し遂げることは1人の力では出来ず、多くの人々の支えがあるからこそ出来るのだということも学びました。私が舞台の上で輝くことができたのも、照明や音響でタイミングよくスポットを当ててくれたり、衣装や大道具・小道具など見えない処で準備をしていてくれる人がいたり、そして純大祭で発表する場を与えてくれ、毎日家庭を離れてでも指導してくれた先生方の協力があったからこそ、大きな感動と達成感や自信を得ることが出来たのだと思います。こうして学んだことは今後の社会人生活にも生かしていきたいと思います。終わりましてTOEIC試験に向けてスコアを大幅にアップ出来るよう苦手な英単語を覚えるようにしています。また英語だけでなく新聞を読む習慣をつけようと毎日国際の欄だけには目を通しています。世界の情勢を知ることで会話も広がり、社会人としての意識も高まると思いますので続けていきます。

とおっしゃっています。ありがとうございました。


次の方は高校生への模擬授業の為の勉強をなさっておられる近況報告です。では

○教職課程の醍醐味とも言える模擬授業も無事に終了しました。今回は高等学校地理A「世界食料問題」について授業を行いました。現在、欧米などの先進国では飽食とよばれる大量に食料を摂取することにより、肥満や生活習慣病などの健康被害に悩む人々も多くなっています。それに対して中南アフリカなどでは人口増加が食料生産の割合を超えており食糧不足が続いている地域があります。その国内の中でも貧富の差が大きく、所得の低い人々は慢性的な栄養不足で飢餓に苦しんでいます。食糧増産の要因の1コに東南アジアや南アジアにおける緑の革命の積極的な推進があげられます。アメリカなどの先進国では、科学肥料やかんがい施設の整備などで土地生産性が向上し大型の農業機械の普及によって労働生産性も上昇し、その結果安い穀物が潤沢に供給され食生活が改善されました。一方中南アフリカでは地域の特徴を生かした伝統的な焼き畑農業や遊牧が広く残っており、イモやバナナなどの品種改良が遅れています。その結果、食料不足や飢餓をもたらす要因の一つとなっており、その地域の自然環境を生かしたガーナなどのカカオなど特定の商品作物に輸出を依存するモノカルチャー経済の国々が多いのです。その結果、自給地が圧迫され食料不足が深刻化し国連食糧農業機関(FAO)の要請による各国からの穀物の輸入に頼っています。この現状を生徒に理解させるために、世界の食糧問題についてたくさん勉強した結果、先生方からいろいろご指摘を受けたうえで、とてもよい授業を行うことができました。来年度から教育実習が始まるので、授業慣れしていかなければならないと思いました。また通信教育のほうでも今月末に試験があるのでその為の勉強を現在行っている最中です。こちらも合格できるように頑張っていこうと思います。サークルのほうでは、土曜日に小学生にスポーツを教えたりするなど、ボランティア活動に励んでいます。さらに社会人サッカーのほうでは、今月は1引き分け1敗で負けてしまったので、来月は勝ってリーグ首位に立てるように日々のトレーニングを頑張っていこうと思います。

とおっしゃっておられます。日本人の我々三度三度の食事が出来ること、有難いことだと思いました。この奨学生の勉強ぶり凄いと思いました。勉強になりました。ありがとうございました。


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