平成27年5月22日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

新年明けましておめでとうございます。 年末の最後の最後まで頑張っておられる奨学生のお手紙に感激いたします。ありがとうございます。
昨年1年皆様から頂く近況報告を読まして頂き有難く私も勉強させて頂きました。ありがとうございました。頂く内容は今しか出来ないこと、大学生としてしか出来ないことを勉強させて頂く一心不乱なお気持ち、お姿。理事長としてこれでよいかと自身毎月反省させて頂きました。今年も皆様に負けないように相手の方が喜んで頂けるかを生活の中心において元気で奉仕の毎日を励んで参りたいと思います。


最初の方は韓国への教育実習に参加なさった報告です。

○私が今まで一生懸命準備してきた韓国への教育実習に参加いたしました。初めての海外での実習で私の心は不安と期待でいっぱいでした。まず韓国に到着して最初に驚いたことは、交通機関の使いやすさでした。1つのカードで全ての交通機関に乗ることができ、また運賃も日本に比べ大幅に安かったです。私は日本もこのようなシステムであったら、もっと人々は交通機関を利用するであろうし、結果そのことが地球温暖化防止につながるのではないかと感じました。来年4月から熊本もICカードを導入するということで、これを機会に全国的にこのシステムが広がっていけば、と願うことでした。我が大学と今回実習に行かせて頂いた祥明大学校は提携校であり、今回の韓国への実習は記念すべき50回目ということで私達も一層気を引き締めて実習に臨みました。自分達の指導案で大丈夫なのか、初めての授業で焦ることなく最後まで授業ができるのか など自分の授業が終わるまで多くの不安で押しつぶされそうでした。対象は祥明大学校の日本語学科の生徒だったのですが授業をしてみて本当に彼らの日本語のレベルの高さに驚かされました。人それぞれレベルの差はありますが基本的に普通の日常会話ができ、それに加え、私達日本人よりも日本の文学に詳しい生徒もいました。私自身日本について教える前に、もっと日本のことを学ばなければ、と感じました。私たち彼等のレベルの高さ、また温かく迎えてくれる優しさに助けられ、10日間の実習を無事に終えることが出来ました。私は実際に海外に行ってみて、文化の違い考えの違い多くのことを感じ学ぶことが出来ました。韓国に興味をもち、韓国語を学んでいる私にとって韓国での生活全てが新鮮で興味深く毎日に喜びを感じながら過ごすことができました。しかしその中でも一番嬉しかったことは日本に興味をもち日本について学んでいる人々の多さでした。日本と韓国は歴史的、政治的に関係は深いものの、一般的にお互い敵対視する傾向があります。しかし私自身韓国だけでなく、海外に興味があるため このような偏見がなくなればいいなと毎日感じていました。それが韓国に行ってみてそのような偏見なく、私たち日本人に優しく接してくれ、また同じように感じてくれている人が居ることに喜びを感じました。私はこの実習を通じて学んだこと感じたことを多くの人に伝え、また私自身も夢に向かって、より一層努力しようと思いました。この実習に関わって下さった全ての人に感謝いたします。 と結んでいます。 日本のことについて勉強しておられる学生に日本についての講義をなさっての感じられたことの報告です。実習を通じて学んだこと感じたことw多くの人に伝えたい とおっしゃっておられます。日本と韓国が平和で友好を保ち続けていくには私は何をすべきかをかんがえさせられました。私ロータリアンとして当然すべきことです。4月に釜山での363地区大会に出席し、この文をお渡ししたいと思います。ご本人のご了解も得たいと思います。

ありがとうございました。


次の方は大学の創立記念式典に現場で働いておられる先輩のトークセッションを聴き決意なさったお話です。

○私の大学で創立20周年の記念式典がありました。その時に現場でご活躍されている5人のトークセッションがありました。その卒業生が大学時代に後悔していることとして口を揃えて言った言葉は大学では勉学だけでなく、ボランティア等多くの活動をし、自分の体験を増やしていく、そして他学科、他大学との交流をたくさんして自分の視野を広げていくべきだった、とおっしゃっていました。様々な活動をすることによって、考えが豊かになり、人間としての営みを得ることができると思います。生きて働く力となる学問を求めるためにも、こういったボランティア等の活動を多くしていくことが大切なのだと感じました。私は4月からずっと大学に入ったら何かをしようと思っていましたが今だに何か活動といったものは、していません。この話を聞いて、自分の活動範囲を広げ多くの学びをしていきたいと改めて強く感じました。

とおっしゃっておられます。
大学とは学び処しかしより幅広いことを学ぶ処だと先輩おっしゃっておられる、ありがとうございました。


次の方はお母さん学生で娘さんの受験に気を配り就職、国家試験とあわただしい学生生活を送っておられる報告です。

○私は相変わらず“授業と課題とで忙しく日々を過ごしています。毎回同じような内容になってしまい大変申し訳ございませんが介護とソーシャルワーク、そして卒業演習の報告書を作成し、発表の準備それに併行して就職活動に国家試験の勉強も行っております。家事も行い、娘の受験、病院等とにかく時間が足りません。そんな要領が悪い方ではないと思うのですが、気づくともう夕方という毎日です。娘にとっても私にとってもとても苦しくそしてとても大切な時期です。それを乗り越えたら楽しい春が待っていることを信じ慌ただしい日々を大切に過ごしております。こんな私なので時々はきつくてたまらない時があるのですが介護コースの仲間や、先生がいち早く察知し、声をかけてくれます。その館活力は「さすが」だと思います。また20才も離れた年下の仲間たち、娘のことを相談することもあります。とてもいい環境で4年間を過ごすことができ本当に幸せだとしみじみ思う今日この頃です。

とおっしゃっておられます。「とつおいつ考えていたらもう夕方」の毎日先生や仲間が察知してくれて励ましてくださる。毎日のようにこのように皆様に支えて頂いた毎日。そして4年間。この奨学生にとっては素晴らしい大学生活だったことでしょう。ご苦労の一端御伺いし感激いたしました。ありがとうございました。


次の奨学生の方は思い出になった学祭の思い出を語っておられます。何だか目も口もあかない程多忙を極めた報告です。

○私はゼミ活動サークル活動で2日間とも動き回っていました。私が所屈する行政学ゼミでは2年生は宮崎市と鹿児島市の観光政策を比較研究し、ポスターで発表しました。また、学生研究発表会の司会運営をしました。各ゼミの研究発表を聞いていて行政学のような社会科学系のゼミと米学文学のような人文科学系のゼミの発表では研究方法も発表のしかたも違うことも知り、とても興味深く感じました。サークル活動の方では3つの場所を行き来していました。1ケ所目は、光画部の写真展です。私は2作品を出品しました。多くの方が見に来て下さいました。また自分の写真だけでなく、他の部員の写真も見ることができ、次に撮ってみたい被写体や構図のヒントも得ることができました。2ケ所目は国際交流カフェです。私は国際交流に興味がある学生が集うサークルにも所属しています。今年の学祭では県在住の外国人の方をカフェにお招きして、外国人の方と気軽にお話をして交流することができるカフェを開催しました。3ケ所目は福島県の支援をしているアースウォーカーズの写真展です。写真展では、震災直後のがれきの写真から現在の様子まで震災後3年半の間の写真を展示しました。私は写真展に来て下さった方々に1枚1枚写真の説明をしました。私のつたない説明を熱心に聞いて下さる方や、目に涙をためながら聞いて下さる方。当市の学生が東北のボランティアしていることを応援して下さる方、写真展を見た後に募金をしてくださる方、多くの方に東日本大震災のことを思い出すきっかけを与えられたのではないかと思います。私自身も夏に東北ボランティアに行ったことを思い出して整理しながら説明することができました。2日間の学祭でしたが準備から終わった後の反省まで、とても忙しかったです。しかし色んな人と意見交換して、よりよい企画をしようと試行錯誤できたので充実していました。学祭が終わり次のゼミやサークルが始まっています。

との報告でございました。東日本大震災の説明を涙と共に聞いて下さるお客様。ご自分が東北のボランティアで体験し涙を流したことがお客様の目に涙させたのでしょう。ありがとうございました。


次の方も今年の近々にあった印象深いお話の報告です。

○卒業論文の中間発表があり資科の準備や実験でバタバタした毎日でした。忙しいといえども実験の精度や資料の発表内容に妥協したくなく、納得のいく形に仕上がるまで取組みました。お陰様で学会の発表好評の内に終わりました。大学院に進学するということもあり、このような機会を大切にし、学術的に自分の力をレベルアップできるよう取組んでいきたいと思います。学会でのことが多すぎますので次回に学んだこと刺激になった事をたくさん書きます。この他にも高校と小学校を訪問する機会がありました。教職の授業の一環であったために授業を見学したり、子どもたちに実際に指導する機会を頂いたりと普段なかなか出来ないことをさせて頂きました。教育実習に行った後ということもあり、また違った視点から物事を見たり、考えたりすることができました。学校現場はやっぱり良いなと思い教育に携わる仕事への魅力を改めて感じました。大学院進学後もボランティア等をしてこのように子どもとふれる機会をもちたいと思います。

このようにおっしゃっておられます。 次回の学会への発表お話が楽しみです。ありがとうございました。


次の方の報告で難関は多いですが努力を続ければ必ずクリアすることは可能です。とおっしゃっておられます。専門の研究ですので言葉のわからないこともありますが報告のとおりを写させて頂きます。

○近況報告をさせていただきます。研究ではメタロセン(金属イオンが2つの炭化水素の環によって挟まれた有機金属化合物)イオン液体中の電気化学挙動の調査を本格的に行いました。研究としては、メタロセンがイオン液体の種類によって、どのような影響を受けるのかを系統的にまとめあげる事を目標にしています。しかし、実験を進めていく上で、様々なトラブルに遭遇し、こちらが望む結果がすぐには得られませんでした。例えば実験空間内の温度を上昇させ、不純物である水分をイオン液体中から取り除こうとしたところ、調査対象物のメタロセンの方も合わせて量が減少し、正確な実験が行えないという事態が発生致しました。このような問題をひとつひとつ解決していったお蔭で月の下旬からは、より正確性の高い実験データが得られるようになりました。来月に関しても同様の実験を進め研究成果を英語の論文としてまとめあげたいです。難関は多いのですが努力を続ければ必ずクリアする事は可能です。気を緩める事なく日々全力で研究を進めていきたいと存じます。

とおっしゃっておられます。

次の方は留学生の方です。時間との戦いに明け暮れている方です。

○来年の大学院の受験は来年8月です。残りの時間の中に勉強する内容が相当あるので、いつも時間が足りないという気がしています。今までバイト以外の時間はいつもマクドナルドで勉強していました。大体3時頃までです。3時までは何を勉強するのかというと主に英語の勉強と自分のレポートを勉強していました。特に機械の実験はいつも大変時間がかかります。また英語のリスニングが弱いので英語の聞き取る練習も時間をかけてしました。そんな忙しいとは思わなかったです。しかし後半になってからいきなり忙しくなりました。最近毎日寝る時間は5時間くらいです。まず機械製図という科目、バブルを自分で設計する内容で計算も難しいし、製図も難しいです。更に先生は一切の情報は自分で集め自分ですることと言って全然教えてくれなかったです。どこからするのか、全くわからなくて図書館で調べる時間がかなりかかりました。また計算は最初の基準に合わせないと、また計算を1からやり直さないといけないし、大変でした。締め切りが迫っているので、マクドナルドで4時半位まで製図をしてから帰ります。いつも疲れていて寝たいと感じていました。後半の実験のレポートも難しかったです。後半はエンジンの性能という実験をやりました。実験でデータを取って、帰って、自分で計算するので簡単そうに見えますがデータが多すぎるので、どの式に使うかも分からなかったです。今月にまだTOEICだという英語の試験を受けました。今回の英語試験は前回より難しかったです。だが何となく650点ぐらいはいけると思います。考えてみると来年750点ぐらいに頑張らないと大学院は厳しいかなと。厳しい状況のため、ちょっと緊張感をもって頑張りたいと思います。


次の方はインターシップの3ケ月、講師として小中学生の受験生を受持ての報告です。

○私の近況報告としましては3ケ月のインターンシップを終えました。その中で学んだ事を書かせて頂きたいと思います。私にとって塾で働くことは初めての経験でした。毎日「合格」という目標をもった児童生徒が塾という学校とは違った学習環境の中で学んでいました。特に今回させて頂いた「講師」では小中学生を合わせて5人の生徒を担当させて頂きました。初めての授業をした時、授業を進めることだけに集中してしまい、生徒の事をあまり考えていなかったと思います。お世話になった先生方には担当生徒の事をまず知ることから始めてみよう。とアドバイスを頂きました。次の授業からアドバイスを活かし、その生徒達に志望校や学校生活など聞いてみました。すると習い事をいくつもしている生徒や、もっと受験を意識した勉強をしたいと思っている生徒など、様々な事を生徒から知る事ができました。それらの情報を授業の中でも生かしてみると、少しずつ生徒との距離が縮まったように思いました。また問題を選ぶ際にも、どのような教材が解いてみたい、面白いなと思えるか、苦手なものでも、「苦手」「難しい」と思ってほしくなかったので、解く前に少し会話をしたり、解読の時には関連性のある話をいたしました。また覚えにくいものは、まとめノートを使って授業をしました。どんな授業にも工夫をする事で生徒の苦手意識を緩和させることが出来たり、相手を知ることで、受けたくなる授業づくりにも、つながるという事を学びました。また「受験生」という特別な時期であるがために心が不安定になってしまい全く勉強に集中できない生徒にもで出会いました。1.2年という期間、1つの目標に向かって勉強し続けることは、とても体力も精神力も使いますが、これから先、自分のなりたい夢に向かって努力する為に重要なことなので、その練習の手助けをこれからもしていきたいと思います。
2つ目に何事も経験したという自信が必要だと思いました。3ケ月間講師という業務と管理職という業務もさせていただきました。電話での応対であったり、発送物を作成させて頂いたり、今までやった事のない業務を経験させて頂きました。先生方のアドバイスや丁寧なご指導のお蔭で無事対応出来ました。これから先、様々な場所で使えるスキルだと思うので、この経験は自信、そして自らの知識です。インターンシップの中で学んだことはこれからも生かしていきます。最後になりましたが今年1年教育実習やインターンシップ、勉強と学生生活を充実して送ることが出来ました。自分が大きく成長できたのか分かりませんが毎月近況報告させて頂き、自分と向き合う事もできました。様々な機会を与えて下さり本当にありがとうございます。

と結んでおられます。
小中学校の生徒さんの受験生に如何にやる気を起こさせるか。自分の悩みを教えてもらえるか。など受験の為の塾生との対話の中から見出し対応していかれたお話を読まして頂きながら現在企業経営で悩んでおられる経営者の方に読んで頂くと解決のヒントがいっぱいです。要はお客様が教えて下さいます。経営は小売業ですと「店はお客様のためにある」「社員と共に店は栄える」のです。年商が60兆円世界一小売業米国のウオールマートの創始者サムウオルトンと言うお方の言葉「カスタマーズ、イズ、ボス」「社員をアソシエート」これは「店員エンプロイー」この創業者は仲間と言うより共同経営者と言うようにアソシエートを考えておったようです。この奨学生のお話を読まして頂きながら毎年米国小売視察に参加し、ウオルマートを見学しながら創業者サムウオルトンのことを思い出しました。お許し下さい。ありがとうございました。
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