公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 


150名の奨学生の皆様から頂く近況報告は私が書き写してホームページの業者に毎月お渡ししております。読まして頂きながらできれば全員の方をホームページに載せたいと思いながら奨学生が読まれたら、参考になるのではないかとか私自身が感激して皆様にもお読み頂こうなどの分を勝手に載せるようにお願いしております。今回も独断と偏見をお許し下さい。

最初の方の勉強になった事は教えることが自分の勉強になるお話です。
私は5月から大学の寮で朝食を作るバイトをしています。バイトの内容は皿洗いから始まり味噌汁を作ったり、おかずを作ったりしています。バイト生の朝は早く出勤時間は5時です。私は朝起きるのが苦手だったのでバイトを始めた頃は朝起きる努力からしなければいけませんでした。今では4時に起きれるようにまでなりました。自分の成長を感じることが出来て嬉しく思います。今月からは2人のバイト生が新しく入って来ました。私はバイトの先輩として指導を任されました。2人に教えている途中に、他の先輩たちの目線に立つと、私の仕事は、どんな風に見えるのだろうと疑問に思いました。人に教える立場に立つと、今まで見えてこなかった部分が分かります。今回のことで自分が成長できる部分に気づくことが出来ました。人に教えるという事は学ぶことでもあるのだと感じました。また人に何かを教えるというのは、難しいです。自分の生活を振り返ってみると、人に教える機会というものが意外に多いことに気づきました。理解の仕方は人によって異なります。ある人に分かりやすい説明が出来たからといってそれが別の人に適用するとは限りません。相手が理解してくれているかと常に意識しながら個人に応じた説明をする必要があると感じました。今後も勉学に励みながらアルバイトを頑張っていきたいです。

とおっしゃっておられます。
この方は何をしても勉強、勉強とおっしゃるようなお方です。一生このお考えを持ち続けますと、いつまでも年をとらないし、どんな仕事をなさっても成功なさる方だろうと思いました。ありがとうございました。

 

次の方は英検TOEIC秘書検定などをひかえボランティアのひと時の報告して下さいました。今月は去年同様アジア国際芸術祭がありました。私は今年もこのスタッフをボランティアでつとめました。去年と同じく台湾、香港、マレーシア、バングラデシュ、フィリッピン、タイなど多くの国からたくさんの方が鹿児島を訪れ、それぞれの国の踊りなどを披露して下さいました。1日目はその発表を裏で案内などの仕事をして支えました。2日目は中央公園で行われた屋台などのお手伝いをしました。鹿児島県内からも多くの人が訪れ、去年にもましてさまざまな方々や、より多くの方々と交流をすることが出来ました。今後さらに自分の英語力、国際力を高めたいと思っている私にとって、この経験は大きな刺激になりました。さらに子供達や動物と交流できたことも、いい経験になりました。彼等の楽しそうな様子を見て、私はそれを守りたいと思いました。子供達や動物たちなど社会で弱者とされる彼等が傷つけられるという事件が多発している今の社会それから彼等を少しでも守ってあげたい、支えてあげたいという思いや考えを持つことが出来た、とても良い経験が出来たと思っています。今回このイベントに参加して下さった国の方々、中には現在発展中の国もあります。そのような国では日本のように子供たちや動物保護などの事業は発展していません。また近年国政のよくない国も中にはあります。そのような国が少しでも早く安定し、心から幸せと思いながら生活していける環境になることを、心から願います。ボランティアに参加することで、私は心を豊かにし、より多くの考え方を身につけることが出来ると思います。これからもボランティアの活動が多くあります。楽しみながら何か吸収しつつ自分の糧にしていきたいと思います。学習では英検、TOEIC、秘書検定、ビジネス文書処理などの検定に力を入れていきます。今月も充実した日々を送ることが出来ました。ありがとうございます。来月もより充実した日々を過ごせるように精進したいと思います。

とおっしゃっておられます。
この方も大学在学中に出来ることは何でもしてやろうという気概を感じさせて下さいます。理事長の私勉強することが人に恩返しが出来ると無理と思われる会合や渡航をさせて頂いております。若い学生さんに負けないように私も頑張ります。ありがとうございました。

 

次の方はインターンシップでの体験を話して頂きました。私も大学4年になり残りの学生生活も少なく、日々充実したものになるよう常に全力を注ぎ授業を受けています。インターンシップを振り返ってみますと何も分からず0からスタートし日々自分の無力を感じていました。しかし1ヵ月が過ぎた頃、生徒達から「勉強を教えて下さい」と笑顔で言われた時、日々感じていた無力さが肩からスルリと取れました。2か月目から教え方も少々身に付き、先生方からは工夫を入れると、授業に面白さが増すとアドバイスを頂きました。そのアドバイスをふまえ授業を実際にしてみると、生徒の笑顔が増え、積極性も増しました。会話も弾むと、生徒の授業の飲み込みも良くなりました。これ等をふまえ、やはり努力した分授業がスムーズに進むということを学びました。また毎週土曜に実施している理、社コースを通じて学ぶこともありました。午後2時から夜の7時まで集中的に理科と社会を勉強しますが担当の先生が生徒の為を思って前々から準備をしているのを見て、生徒の為を思う環境が整うと、生徒もその努力に気付き、学ぶ姿勢が変わるということに気付きました。しかし周りが着実に力を付けていることに焦りを感じ無気力になっている生徒もいます。そのような生徒をどう励ますためにはどうするか、今考えています。今回のインターシップでは、企業として教育する立場ですが、やはり公務としての教育とは違うと思いました。もし今の企業で働かせて頂くとしたら授業にノルマが含まれています。その点では教育に対する私の考えと違っていました。しかし視点を変えると、ノルマがある事によって授業へのモチベーションが増し、工夫が生まれてくることもあります。教育関連の仕事に就くことが夢ですが今回を通じて様々な視点から自分に合った職を見つけたいと思います。インターシップも後僅かの時間になりました。しかしその中でまだまだ貪欲に生徒との接し方や分かり易い説明の仕方などの工夫を先生方から吸収していきたいと思います。学校生活においても残り少ない学生生活です。友人との楽しい学生生活を送りたいので計画性を持ちながら充実した日々を送ります。授業もなかなか難しく勉強が必要なので学生の本業である勉学に励みたいです。2月には最後の教育実習があります。6月に参加した際の教訓と経験をふまえ、最高の教育実習にしたいと思います。

とおっしゃっています。就職先も決まった方の報告のようにお見受けいたします私が田舎で小学校4年生の担任をいたしました上級学校受験の為の代用教員の1年間でした。振り返ってみてこの方のように深く掘り下げて考えることはなかった。しかし生徒が理解して聞いてくれただろうかが毎日の反省で先輩の先生方によく聞いたものです。この奨学生の方の方がレベルは私より格段に高い感じがいたしました。
ありがとうございました。

 

次の方の勉強への取組を高校生の時は内申書の為の勉強、大学生の私は就活の履歴書の為の勉強、しかし新しいことを知ること、学ぶことが楽しいとおっしゃっておられる近況報告です。
先月はアルバイトに卒業論文、資格勉強と大変充実した日々を過ごしました。そして頑張った甲斐あって証券外務員の資格を取得することが出来ました。休む暇もなくTOEICの試験が控えています。
これまでTOEICの試験は何度も受けてきましたが、今回の試験で自己最高得点がとれるよう努力します。私は最近になってようやく学ぶことが楽しいと思えるようになってきました。それは私の人生の中で一番勉強に集中できるであろう学生生活が終わりに近づいていることに寂しさを感じているからかも知れません。高校生までの私は内申書の為に勉強してきました。大学生の私は就活の履歴書の為に勉強してきました。しかし今何のためにいう訳でもなく、ただ純粋に新しいことを知る事学ぶことが楽しいと感じます。私はこのTOEICの試験で自分が満足できる点数を取り、大学で4年間英語を勉強してきたんだ、という証を自分の中に残したいです。

とおっしゃっておられます。長くは書いておられませんが学生時代でしかできないことを思い出しながら勉強は楽しかったとおっしゃっておられるようにお見受けいたしました。ありがとうございました。

 

次の方はオーストラリアのシドニーでの国際学会での発表のお話。そしてオーストラリアで研究を行っているフィリッピンの留学生と意気投合のお話などお書きになっておられます。では本文に移ります。
先月下旬から今月上旬の約1週間、私は国際学会参加の為にオーストラリアのシドニーに滞在致しました。学会では自身の研究内容(フラーレンのイオン液体中での電気化学挙動)を英語で発表致しました。自身の専門分野(イオン液体)に関する国際学会での初めての口頭発表でしたのでとても緊張しました。発表中は緊張で声が震えない様、常に気を張っており最後の質疑応答の時間では頭の中が真っ白になり、何と答えたのか今までは覚えていません。無事に発表を終えた後は、気が楽になりました。この様にとても緊張する出来事をやり遂げた後は達成感があり、自身を成長させるためには、必要な過程だったのだと実感致しました。学会中には、オーストラリアで研究を行っているフィリッピン人の留学生と仲良くなりました。お互い博士論文研究を進めている立場ですので大変な事や、嬉しい事など共通点や相違点を理解しやすく、生まれや育ちが違えど同じように苦労していることを改めて理解致しました。日本からの研究者の方とも交流を深める機会がありました。その先生と私の研究内容が近いという事もあり、話が弾んで一緒に共同研究を行って頂ける事になりました。学生という立場に躊躇して今回の学会に参加していなかったら、このような機会はありませんでしたので、行動を起こしてよかったと存じます。また著名な研究者の方々の講演を生で拝聴出来たことは、とても刺激的でした。それと同時に「自分ももっと研究を頑張らなければならない」と思う様になりました。今回の学会参加で得た縁と向上心を大切にして、今後の研究に励んでいく所存です。

と結んでおられます。素晴らしい研究をなさっておられる方には世界で素晴らしい研究者のご縁が出来る、私は英語が駄目ですので英語で発表し、英語で質問された方の話を理解し、英語でお答えなさる、私の最もご尊敬申しあげるお方です。ノーベル賞が頂ける方になって頂くよう心からお祈り申し上げます。ありがとうございました。

 

次の方は就活セミナーにとりあえず行くと言う気持ちで参加し自らの強い反省をお話になりました。「するべきかどうか迷ったらする」「瞬間力」のお話で私も勉強させて頂きました。
先日学校で行われた就活セミナーで元スチュワーデスで現在はインターナショナルエアアカデミーの副学院長をされている嶋田嘉志子さんという方のお話を聞くことが出来ました。就活セミナーなのでとりあえず行こうかと思って参加したのですが、参加して
本当に良かったと思いました。嶋田さんは学生の何千回も同じような講演をされているそうなのですが、本当に一生懸命お話して下さいました。きらきらと輝いていてとても魅力的でした。私が絵を描かせて頂いた絵本の作者の方と、同じエネルギーを感じました。講演の中で、いくつも素敵なキーワードを教えて下さいました。その中で私が最も印象に残ったのは「すべきかどうか迷ったらする」「瞬間力」というキーワードです。いずれも私が今まで、ずっと悩んでいたものです。「するべきかどうか迷ったらする」を私は今まで実行してきたと思っています。しかし迷ってやって結果がよくなかったことが人間関係においては、非常に多かったのです。ですから自分の行うことに全然自信がありませんでした。今回の話を聞いて、結果うまくいかないことばかりだったけれど、自分は間違っていなっかったかもしれないなと思いました。自分のやったことに納得はしているし、何より一生懸命考えてしたことだからです。「瞬間力」は思ったその瞬間動けるか、というものです。きっと行動力のある方は、みなさん持っていらっしゃるのでしょう。例えば学生では、何かを問われた時に一番に手をあげて発言できるか、というのが身近な例です。手を挙げたいけど、みんながいる、見ている、自分が言わなくても誰かが言うかもしれない、といったような悶々とした考えが頭の中を巡り、瞬間的に行動できない。あのジリジリとした嫌な感じを私は今まで何度も感じてきたと思います。その都度どうして自分はもっと積極的に行けないのだろう、と自己嫌悪をしてきたと思います。これができることが今までの自分を打ち破る重要な鍵なのだということはわかっていました。もう私はこんなちっぽけなことで悩んでいる場合ではないのです。どんどん前に進んでいかなければならないのです。講演中嶋田さんが練習の場を設けて下さったので、私は勇気と勢いをもって発言させてもらいました。後でもっと大きい声が出せるだろうなと思いましたがこんな調子で頑張っていこうと考えています。先月のお手紙で自分を変えていくためにまずはいい挨拶ができるように頑張ってみます、と申上げましたが勢いで続けた結果、人に対して自分から声を発することが、自然とできるようになってきました。ずっと人に声を発することに得体の知れない恐れがありました。ウツ気味になったような時期もありました。自分を変えようと思い、行動始めてから新しい友達(知り合い)も増え、今とても幸せを感じています。自分が「生きてる!」と感じます。そうやって自然に挨拶をすることに慣れていたためか、ついこの間、ずっと関係の悪かった人に今まで一番さりげなく、さわやかな挨拶が出来た日がありました。そのことが相手にとてもいい印象を与えたらしく私が「変わった」と感じてくれたようです。それからは嘘のように話が出来るようになりました。私はこの急展開に驚きしばらく状況についていけませんでした。ずっと願っていたことがやっと叶いました。今日こうして報告が出来て嬉しく思います。このように自分が変わっていくきっかけを与えて下さったのが絵本の作者の方で、それからどんどん自分の世界が開けていくのを感じます。育英財団指導会や今回講演の嶋田さん、他にも魅力的で素晴らしい方と出会えています。生きている!と実感しながら生きるのは本当に幸せです。これからももっと魅力ある賢い人間になりたいと思っています。

とおっしゃっています。このお手紙を読まして頂いて私も勉強になりました。私の習った言葉に「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」と教わり真似することの私の人生のようにありました。素晴らしいお便りありがとうございました。

 

 

 

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