平成25年10月15日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 
財団を設立して30年以上にもなります。私も年のせいなのでしょうか昔も同じように皆様の近況報告は読まして頂いておりましたのに今の皆様から頂く近況報告はお一人おひとかた感動そのものです。ありがとうございます。
学生の時だからこそ、これをやり上げるなどの意気込み、自分の若い頃に比べて凄い凄いを連発しながら読まして頂いております。勉強させて頂いております。皆様からの近況報告です。ありがとうございます。

では最初の方。実習実験がたて続けてあるのに最初はついていけるかしらと不安でしたが楽しい毎日のご様子の方です。
 私には夏休みはなかったようです。今月いっぱいは病院、来月からは給食と福祉施設に一週間ずつ実習に行きます。この実習が終わった翌週には実験授業のために新しい土地に行きます。自分でもびっくりしたほどのスケジュールでした。しかしこれも管理栄養士および学校教諭になるため現場を知り現場で学べる最大のチャンスと思い一生懸命に取組んでいるところであります。実習は毎日毎日がとても充実しており、とても勉強になることばかりで、思っていたよりも「楽しい」の感触が強いです。正直きついだろう、ついていけるかな等の不安の方が実習前は強くあったので、今は本当に自分が楽しく実習しているのが少し不思議です。現場を見ることは本当に大切なことだと一週間実習をしてつくづく感じました。「百聞は一見にしかず」と言いますが、今まさにそれを実感しており、今まで大学の机上で学んだことなんてほんの一部であったことを知りました。また大学で学んだことが生かされる場面もあり「これはここでつながっていたんだ!」という発見ばかりです。自分が机上で培った知識が現場で生かされてる瞬間は嬉しい気持ちも少しばかりありますが現場でしか培えない経験はそれ以上に貴重であり実習していてゾクゾクとこみあげてくるものがあります。私にとってはこのような現場の経験が得られることの方に大きな喜びを感じています。病院では患者さんとのコミュニケーションも行い1人1人に合わせた食事を出していきます。その力を病院の理念に合わせ患者さんのために発揮していくことのできる管理栄養士を目指す。目標は高く掲げ実習に取組んでいるところであります。また実習において私が常に心がけていることが1つあります。それはご指導いただく管理栄養士の先生をはじめ病院関係者、患者さん、その他実習を通して出会う全ての人々に感謝することです。現場を見せていただけること、お忙しい中ご指導をいただけること、全てのことに感謝の気持ちを忘れずにして残りの1週間も一生懸命に取組んでいきたいと思います。
とおっしゃっておられます。事業の経営でもわからんようになったら現場に行け現場で答えが待っておると教わった事を思い出し、全ての方に感謝を忘れないこととおっしゃっておられます、素晴らしいお考えです。私の若い頃と言っても50年前位、私の会社に指導をお願いしていましたコンサルタントの先生が私を社長と呼ばず「ありがとうやさん」と言っておられました。経営のことについて、手をとって教えて下さっておりましたので何でもかんでもありがとうございます。と言っていたためでした。いろいろと昔のことを思い出させて頂きありがとうございました。

 次の方は何でもかんでも挑戦・挑戦と考えてなさっておられる方とお見受けします。
夏季休暇の貴重な休暇を使って私は2つの事に挑戦しました。1つは以前から継続している基本情報技術者試験に向けた勉強です。長期休暇は今まで以上に時間を割いて勉強ができる機会があるので、それを活かして自分の知識を深めるためです。今まで大学で習ったことの復習から、初めて触れる分野まで幅広い知識が必要です、すぐに成果が現れるものではないので、毎日の努力が必要になり大変です。しかし自分の興味ある分野の勉強をすることは非常に楽しく感じます。この楽しさを力に変えてまた今日から頑張っていこうと思います。もう1つは運転免許の取得です。社会に出ていく上で必要になり将来のことを考えたとき休暇の中で取得する必要があると考え取組みました。自動車を運転の勉強だけでなく相手の立場を考えることの重要性なども再認識できる機会になり、私にとって非常に重要な経験をすることができました。また時期的に人が多く中学や高校のときの友達とも数年ぶりに会う場所になりました。お互いの大学のことや、今何を勉強しているのかを話し合う機会となり、特に他の大学でも同じような分野に進んでいる友達も居て深い内容の話ができたことは非常に嬉しく感じました。私が勉強している内容よりも深い内容を理解している友達や毎日の勉強量が多い友達の話をきくともっと頑張らなければならないという気持ちになりました。今自分の好きな分野を好きなだけ勉強できる環境にいることを改めて理解し、感謝しています。この環境で勉強ができることを幸せであると感じると同時にその責任を果たさなければならないと強く思っています。結果として成果を上げられるように、これからも真剣に取組んでいくべきであると決意しています。
とおっしゃっておられます。免許証をとる。平凡な話ではありますが人生観を改めて見直すチャンスとする。このような見方や考え方は実社会で非常に役に立つことではないかと思います。ありがとうございました。

次の方は小中学校の先生をなさる方の近況報告です。
 夏休みに入っても教職大学院の私には夏休みはありません。怒涛の前期が終わりホッとできるのかと思いきや8月30日から始まる中学校での教育実習に向けての準備に追われ毎日学校に行く日々です。教育実習では学部3年生と共に専門の教科の授業はもちろんのこと、道徳の授業も本年度から大学院生もさせていただくことになりました。専門教科である音楽と今年から行う道徳は前期の授業や夏休みを利用して何度となく検討してきました。実際の生徒を目の前にどこまで理想とする授業展開ができるか不安ではありますが同時にとても楽しみでもあります。9月24日までの実習を学部のころとは一味違ったものとなるよう頑張りたいと思います。また今月からは新しい活動も増えました。それは地域の団体を中心に行われている「寺子屋」という事業に参加させてもらっているということです。これは中学校に通う3年生の中から希望する生徒20名程度を選抜し、毎週科火・水・金の放課後17時00分から19時00分の間に勉強を教えるというものです。そこに先生として私の大学の教育大学院1年を中心としたメンバーが参加させていただいています。
まだ始まって1ヵ月ですがここでの学びは大変大きいものがありました。もちろん専門外の教科を教えることの大変さや、教科を問わずにいかに生徒たちにわかりやすく教えることができるかということは机間指導をしていく中で少しずつ掴めてきています。しかしそのことよりも学べたことは、生徒とのコミュニケーション能力だと感じました。中学校3年ということもあり思春期の生徒であり、多くのことに興味を示したり受験を控える生徒にとっては、たくさんのストレスなどを抱えています。そういった生徒とのかかわりの中で生徒1人1人の個性や状況に合わせた対応することの大切さや、ある種のパターンが見えてきました。この授業は受験シーズンの2月まで続きますので、その期間で大学院では学べない生徒との実践の場で多くのことを学び教員になった時の糧にできればと思っています。学びたかったことを、時間をかけてたくさん学べるということに感謝し、来月も教育実習を柱に頑張っていきたいと思います。
とおっしゃっておられます。この方は何があっても勉強・勉強ありがたい、とおっしゃっておられるようにお見受けいたします。今年の9月18日と19日に佐賀県鹿島市で商業界九州沖縄ゼミナールがありました。その講師の先生で笑顔共和国大統領とおっしゃる福田純子先生の講義は「「大丈夫!」は幸せになる魔法の言葉」のテーマでありました。素晴らしいお話でした。すべて笑顔が前提です。私の現役時代にこの「大丈夫!」を連発しておったら失敗しても大丈夫ですから社員ももっと伸び伸び仕事が出来たのではないか、私自身にしても人間のスケールがひと回りもふた回りも大きくなっただろうなと思いました。学生さんが勉強実験で時間が足りない。大丈夫!といいながら取組む。プラス発想の勝利のように思われてなりません。ありがとうございました。


次の方のお話はアルバイト先の社員の方の話で自分も甘えておってはいかんと改めて挑戦なさっておられるお話です。
自分の掲げたTOEIC600点の目標に向かって努力を続けました。試験結果が8月末に出ました。結果は残念ながら目標には後一歩届かず15点足りませんでした。しかしながら前回の結果と比べると130点程度上昇しました。決して努力は無駄にならないと感じ、これからも目標を達成できるよう英語の勉強を続けていきたいと思います。9月は1級建築士の勉強、英語の勉強、国際会議の準備研究など様々なことを幣併行して行うことが多く、両立できるのか不安に感じることが多くなりました。その不安によりモチベーションが低下している時期がありました。しかしある事が私のやる気を奮い立たせてくれました。それは私が勤めるバイト崎の先輩(正社員)からの話でした。バイト先の先輩をAさんと呼ぶことにします。Aさんは高校を卒業とともに働き始めました。その理由は親に借金があり親が返すことができなくなったため、働かざるをえない状況になったからです。そのAさんはがむしゃらに働き続け親を養いながら借金を返済し、今では貯金をするまでになりました。その話を聞いた時に、私はとても恵まれている環境にいると感じました。それだけ恵まれている環境の中で努力をしないことは馬鹿げていると思いました。私は内定先で働き始めるまで、あと半年しかありません。それまでにどれだけの努力を積み重ねることが今後の人生を決定づけます。Aさんの話を聞いて再びモチベーションが回復し努力を続けています。そして今感じていることは時間の大切さです。様々なことを併行して行うと、時間の貴重さが分かるようになりました。時間が足りなくて何かを諦めたりすることは絶対にしたくありません。働くまでの半年を有意義にするために、時間を計画的に使うことを心がけています。また自分のやりたいことができるのは周囲の支えがあってのことだと思います。自分自身努力することは勿論ですが、常に感謝の気持ちを忘れないようにしたいです。
とおっしゃっておられます。就職の決まった方でこのような考えの方で就職先の社長は素晴らしい宝が入社してくれたとお喜びになることでしょう。昔私の現役時代ですが、このような社員が居ました。このような方の言動の片鱗でそのような人は見えてきます。失敗しても面白い人と思い新設の500名の従業員のお店の店長をしてもらいました。案にたがわずその店をドル箱店にしてくれました。店長は高校卒で28歳の男でした。この奨学生の方の将来は今のこのお考えを続けていけば輝かしい道が拓けて来ることでしょう。ありがとうございました。

次の方は指示を受けて仕事をする方とアイデアやお客様の立場を考えて指示を出す立場でのご苦労の報告です。
今月の近況報告として2つございます。1つは10月にある学祭のことなのですが、私は装飾部として大学の飾りつけを担当しております。後輩とペアになってある重要な所を任せられたのですが、これが思ったより大変です。限られた時間の中でアイデアを出したり後輩に指示を出さなくてはなりません。2つ目はアルバイトのことです。最近新人さんが入ってきました。前までは教えられる立場だったのに、今では教える立場になりました。自分がきちんと理解して仕事をしていないと、後輩にも上手に伝えられません。この2つの近況報告を通して私が思うことは、上に立ち物事を自ら動かすことは大変なんだということです。教える側や指示を出す側は教えられる側や指示を受ける側に比べて数倍大変なんだと思います。しかし何事でもいつかは教える立場、指示を出す立場になります。学祭では少しでも多くの方に今年の装飾はいいねと言っていただけるように。アルバイトでは新人さんを立派に育てるという気持ちで積極的に頑張っていきたいと思います。
とおっしゃっておられます。仕事をして年数を重ねていくと部下を持つようになります。部下を育てることが上司の大きい仕事の1つです。教育とはエデュケーションです。本人の良さを引き出してあげることです。右も左もわからない新人は職務遂行基準と言われるマニュアルを覚えてもらうのが教育ですが1年を過ぎた人にはマニュアルど通りにやれ、では相手のお客様の満足は得られません。この奨学生の方の経験は社会に出て大いに役立つことでしょう頑張って頂きたいものです。ありがとうございました。

次の方は学生さんたちから見れば親のような方です。子供さんのような学生と一緒に韓国での学術交流で勉強した報告で、このような交流を自分の子供にもさせたいとおっしゃっておられた方です。
今月は韓国のアサン市にあるスンチョンハン大学に学術交流に行ってきたことを報告したいと思います。私の大学の社会福祉学部より先生4名学生16名で4日間行ってまいりました。九月半ばでしたが韓国は朝夕涼しく日本とは少し季節が進んでいました。スンチョンハン大学は仁川国際空港より2時間位の所にあり、日本でいう田園地帯が広がるのどかな市に見えました。あちらの先生のはからいで私達日本の学生に対して1人ずつペアの学生をつけ、学生が学生を世話するという体制が組まれました。ペアの学生とは3日間寝食を共にし、交流を深めましたので、別れの日がとても辛いものとなりました。学術交流は2日目に行われ韓国と日本のプレゼンテーションを交互に行い他国の国の事情を知り問題を捉え共に考えるといったことでした。スンチョンハン大学のホールで行われ、この発表前にはステージでダンス等出しものがあり、掛け声や拍手の中、活気溢れる雰囲気がありモチベーションも高まりました。発表は1グループ10分の持ち時間を使い、パネル写真を使い、進めました。私共のテーマは6月に校区で自主防災学習を地域住民の皆様と行ったことを選びました。自分達が行ったことなのでリアリティがあり、韓国の学生にも上手く伝わり理解してもらいました。一方韓国の学生は日本の学生より自立している印象があり発表も物怖じすることなく、堂々と行っていました。会場に居る学生も、熱い拍手や掛け声を掛けたりと、その場を楽しむことについては、あちらの学生が一枚上だなと感じました。私は社会人学生で親の年令程の者が、このような熱い経験が出来たことをとても良かったと思い親の目線から言えば、このような学術会議を我が子にも経験させたいと切に思いました。発表準備、介護実習の中準備が大変でしたが一生忘れえぬ思い出になりました。こちらに帰って思い返しても胸が熱くなり意欲が湧いてきます。11月には韓国の学生が我が大学に来ます。韓国の方のしていただいた以上のもてなしが出来ればと思っている次第です。
とおっしゃっておられます。素晴らしい学術交流のお話大変楽しく私も感動いたしました。11月に韓国の方が来られるとのこと、心のこもったおもてなしをなさって頂き韓国の学生さんが日本が大好き、日本と仲良くすることが韓国のプラスだと思って頂くと良いなと思います。私も10月19日から3日間韓国親善会議で韓国のソウルに参ります。来月報告させて頂きます。又その前10月9日から1週間ほど例年通り行っております、米国小売業視察でマイアミ、ニューオリンズを回って来ます。毎年米国には行っておりますので今年はどんな変化が見られるのか大変楽しみです。
以上で今回の奨学生の皆様から頂いた近況報告の一部の報告を終わらせて頂きます。ありがとうございました。


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