平成24年8月10日
(財)寿崎育英財団奨学生への皆様へ
理事長   寿崎 肇

(財)寿崎育英財団の奨学生の皆様へお伝えいたします。
奨学生の挑戦なさっておるお姿、ご苦労なさっておられるお話、環境の異なる奨学生の方の近況報告などは私の勉強になることばかりです。ありがとうございます。

○最初の方の報告です。
この度は昨年に引き続き寿崎育英財団の奨学生として採用して頂きありがとうございます。また奨学生交付式に参加させていただくことができ、とても嬉しく思っています。今年度で4年生となり、大学生としての最後の学年となりました。今年も様々な事に積極的に取組んで参りたいと考えています。また今年から自分が受持つ事になった後輩に何か残せるよう取組んで参りたいと考えています。私が大学1年生から受講している教職課程の最後の科目である教育実習で、自分の母校の高校で、2週間、実習を行わせて頂きました。私の母校と専門系高校2校が統廃合されて、母校の敷地に新設された総合制、専門高校です。校舎も大部分が建て替えられ、生徒の数や雰囲気も、自分が知っている工業高校の頃とは、変わってしまうなど、勝手知ったる母校というわけには行きませんでしたがとても貴重な経験をする事ができました。今回の実習で得たことを、今後の活動で生かしていきたいと思います。研究活動では「Kinectセンサーを用いた自律ロボットの定量的モーション評価のための設計手法に関する研究」というテーマで研究を行います。これは自律ロボットの開発における手間やコストを低減させるためにロボットの動作の定量化を行い、実践テストの課程で起こる不具合を減らすための研究です。

とおっしゃっておられます。今までの報告は論文と思える報告でしたが今回はよく私にわかりました。ありがとうございました。

○次の方はお母様の教えを対世知になさっておられる奨学生の報告です。
この度は寿崎育英財団の奨学生として採用して頂き本当に感謝申上げます。さらに6月には素敵な奨学生交付式に出席ができて、諸先生方のお言葉や、外の奨学生の近況報告などを聞くことができたので大変嬉しく思います。あの日はとても心に残る1日となったので奨学生に選んで頂けたことは本当に有難いことだと思っています。近況報告に入りたいと思います。私は今本学が募集した「グローバル、スチューデント、リーダーシップ、プログラム」というプログラム参加に合格し、8月中旬に韓国のテグに行くため週3日で英語、韓国語のレッスンを受けています。このプログラムは韓国のテグ保健大学が主催しているもので、日本、中国、韓国、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イギリス、タイ、フィリッピンの計10ヶ国の大学生が集い、英語を用いてコミュニケーションをとるというものです。韓国滞在中にテグ保健大学の学生寮に韓国の学生と共同で生活することになります。様々な国の学生とグループを作り、その中で議論をし発表するという場面もあります。英語力が強く問われると思うので、今の自分の英語力に甘んずることなく一所懸命頑張ろうと思います。この努力は、このプログラムのためだけでなく、後の生活にも活用できるものだ、と思っています。英語を学ぶことは、将来の職業の幅を広げてくれると思うからです。また最近、授業で浮かんだ疑問に対し、教授に教えを頂くことに、恥ずかしさが無くなった様に感じます。母が以前から「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」と言っていたことが、ようやく身についたと思いました。高校生の頃、よく疑問点をそのままにして後悔したことが多くありました。大学生になり、自分の目標に向かって努力を惜しまない、と決めたことで、母の言葉を体現することができるようだと感じています。

とおっしゃっておられます。
私のこの年になっても昔の諺を読まして頂いてハッとします。自分もまだ足りないと後悔します。改めて「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」肝に銘じました。ありがとうございました。


○次の方の報告です。
学会直前の大変な時にこのお手紙を頂きました。先日は貴財団の授与式にお招き下さり、また奨学生として、ご採用下さり、まことにありがとうございます。諸先生方の暖かな、そして力強いお言葉に大変感激し、私は好きな勉強を様々な方々の、お支えにより、続けることができ本当に感謝ですし、しっかりとがんばろうと思いました。最後に「出世払い」のお話もありましたが、このご恩を少しでもお返しできるよう、研究その他のことのみでなく、人として優しさや誠実さ、芯の強さを持ち、きれいな心になろうと、決意を新たにしております。もちろん研究最優先で何よりも研究をがんばります。研究についてですが、明日早朝大分を出発し、透析医学会に向かいます。透析患者さんと栄養状態について発表させていただきます。この手紙を書く前、誰も居ない講義室で発表の練習や訂正をしておりました。発表をがんばってまいります。私は今も、今までも、たくさんの方々にお支えをいただき、こうして元気にしています。あちらこちらに足を向けて寝れないので、いつも寝る前に丸くなって寝なければと思います。今しっかりと元気に頑張ることが、お支えくださる方々へのご恩返しと思いますので、しっかりとがんばります。本当に感謝です。学会前でばたばたとしておりますので、まづは御礼を申し述べさせて頂きました。

ありがとうございます。と私のほうから申上げます。医師の先生ですから元気元気と言うお言葉がたくさんあり又支えて下さる方に足を向けて寝れないので丸くなって寝るなどのお話に恐縮いたします。どうぞ学会での発表が大成功でありますようお祈り申上げます。ありがとうございました。

○次の方の報告は「人間に出来たことは自分も人間だから出来る」と言う報告です。
私は本年度から研究室に配属され、先輩の卒業研究のお手伝いをしながら、自分が何をやりたいのかを、いろんなことを体験しながら見つけていきたいと考えています。5月に大阪で開催されたロボカップの全国大会に先輩方とともに見学させて頂きました。試合を見て、初めて出場しているチームのサッカーロボットのレベルに驚かされました。サッカーロボットの構造やロボットの動作やスピード、無線ネットワークを使って、仲間のロボットと連帯を取る。そしてそれを制御しているプログラム等を見せてもらい、学ばせてもらいました。私は一応プログラミング担当なのですが、正直このプログラムを書くことが、できるのだろうかと一瞬戸惑いがありました。しかし今まで思考錯誤してサッカーロボットを作ってきた人がいて実際にそれを見せてもらった。彼らができるなら、自分が絶対にできないというわけではない。頑張れば少なくとも、それに見合った何らかの結果が出てくる。自分はそう思い、逆に頑張るぞと言う勇気が出できました。奨学生支給式で高橋様が「過去はあっという間に過ぎるので、今未来に向けて実行しないといけない。しかし勇気がなければ、何も実行できない」というお言葉を聞いて考えさせられました。確かに今の時間は二度と戻ってはきません。将来のために有意義に使わなければ時間を無駄にしてしまう。だからこそロボットワークショップでの取り組みはもちろん、学業でも普段の生活でもいきいきと自分の今や将来のために何事にもチャレンジしていきたいと思いました。
そしてこの頂いたご恩は決して忘れることはせず、社会や将来の日本のために役立てることが最大のご恩返しだと自分は考えています。

と結んでおらえます。交付式での先生のお言葉を一言半句も聞き逃さない奨学生の方にただただ凄いと申上げます。ありがとうございました。


○次の方は6年間の大学生最後の実習の報告です。
現在私は学生としては最後の実習期間を過ごしています。6年生になると、大学病院以外の市中の病院で実習させて頂く事も増え、ある意味、特殊な環境の大学病院とは違い、より一般的な疾患を持つ患者さんを持つ患者さんを診ることができ、勉強になっています。また5月野下旬には2週の間地方の地域中核病院で地域医療を学ぶための実習をしてきました。医師看護師,コネディカルの方々のうまく連携がとれている様子を見たり、どの科の患者でもある程度診ることができる総合診療的な能力が求められていることを感じたり、地域医療を何とかして支えようとしている先生方の熱意にふれることができたりと、地域医療と自分のこれからの医師としてのあり方をかんがえさせられる、とても勉強になった実習でした。現在はまた大学で実習をしており、あと3週間程で学生としての実習は終りになります。その後実技試験があり、夏休みをはさんで秋からは卒業試験が待っています。私の大学では特に厳しい科目が試験の一番始めにあるので、良いスタートを切るためにも、夏には計画的に勉強していこうと思っています。

とおっしゃっておられます。
人間の命をあずかる方はこれほどまでに6年間も勉強して初めて認めてもらえる。私にとってもお医者様は命の恩人でございます。ありがとうございました。

○次の方は1:1のゼミについてです。
私の最近はといいますと、毎日新しいことを覚える為に一生懸命でございます。学部生と院生との日常がここまで違うことは、予想外ではございましたが私を含め10名の同期で、時に厳しく、時に楽しく「お互様」という日々を過ごしております。つい先日所属ゼミも確定し、修士論文研究がいよいよ本格化してまいりました。中学生の時から、ずっと疑問を抱いてきた「認知症介護における家族介護者の心的負担減について」というテーマで研究するにあたり今年度から本学に赴任されました教授と2人3脚で進めてまいります。先生の専門とされる認知症は神経生理学的視点であり私はこれまで、ずっと臨床心理学的視点や福祉臨床学的視点から認知症を研究してきたため、今回ゼミに所属が決まったことで、新しい視点を取り入れ視野が広がるチャンスを掴めたと、とても嬉しく思っております。せっかくの1:1のゼミですから、たくさんのものを吸収し、実りある研究をできたらと思っております。

とおっしゃっておられます。
先生と1:1で研究が出来る方羨ましい限りです。ありがとうございました。

○次の報告はいろいろのチャンスを捉えて勉強なさっておられる方です。
今回も奨学生に採用して頂きありがとうございます。先日素晴らしい指導会を開いて頂き、誠にありがとうございました。やはり様々な方々と、お話できる機会があるということは、色々な意見や、また自分が体験したことも無いような経験論や人生論、また同世代の方が「自分を表現し輝く」ために日々どのような努力をされているのか、など日頃の学校生活では聞くことの出来ない貴重なアドバイスを聞くことができました。本当に感謝します。話は変わりますが私たちの大学にはキャリアデザインと云う将来や就職支援に関する授業が週に一度あります。その中で「中小企業」に関する講話を株式会社響の社長である岩切邦光さんにして頂ける機会がありました。宮崎を世界に発信する為に活動されている響座の座長さんでもある人です。小学校の頃から何度か公演を見せて頂いていて、いつも迫力があって常に動と静が生きているリズムに感動させられます。今回も雷が鳴り響く中、まるで雷までも演奏の一部であるかのように聞こえ、また公演会とは違う味のある演奏をして頂き、とても感動しました。その岩切さんの講話のなかで特に印象的だった言葉があります。それは「まだ若いんだよ。どんどん自分で自分を表現しなきゃ」という言葉です。指導会沢山の先生方がおっしゃられた事です。今の時代、特に日本にだけ目を向けている鎖国のような考え方では逆に日本の衰退が進んでしまうような世の中です。そうなると、やはり、日本を表現しなければならなくなります。日本人でなければ表現することの出来ない素晴らしい伝統があります。それを表現する方法の1つとして英語があります。今回の海外研修が“表現”を学ぶことの出来るビッグチャンスだと思います!!自分から積極的に学びます!!たった4ヶ月程度しか時間がないので常に学ぶことを考え遊ぶ時は遊び、メリハリのある充実した海外生活を送りたいと思います。環境には何も文句は言えません。全て変えようと思って行動していけば、きっと良い方向や糸口が見つかると思うので、その事を日頃から意識して準備の方も進めていきたいです。

とおっしゃっておられます。
昔或る大学で留学から帰国された方と今から出発する方々の会合に出席させて頂きました時、帰国なさった学生さん曰く「英語を勉強するのではなく英語で勉強して来い」と言っておりましたが、この奨学生の方は誠に正当派と申し上げて良い方だなと思いました。ありがとうございました。


○次の方の報告は大学での勉強以外の学べるお話の報告です。
先月の交付式お食事会からもう1ヶ月があっという間に過ぎてしまいました。私はこの1ヶ月間で学んだことがあります。そのことを報告させていただきます。それは「仲間の力」です。なぜこんなことを学べたのかというと、私は今「音楽サークル」に所属しており、友人や先輩方と日々音楽を奏でています。音楽は1つの楽器では、どんな曲を弾いているのかわかりません。ですが2つ3つ4つといういろいろな楽器が一緒に演奏することによって1つの「音楽」が出来上がります。この「音楽を作る」という作業は1人ではできません。さらに本番に向けて練習を重ね一丸となる。これは社会に出てからも同じことなのではないか、と感じました。大学は勉強だけでなく、こういったことを学べるすばらしい場所だ、ということも気づかせて頂きました。

とおっしゃっておられます。
当たり前と思うことを捉えて勉強の糧になさる見方。楽団が当たり前でなく、もてる力を持ち寄って素晴らしいものを作りあげる社会はこれで成り立っているのではないかとおっしゃって頂きました。私の反省にさせて頂きました。ありがとうございました。

○次の方は社会福祉士を目指してご苦労なさっておる報告です。前文を略します。
社会福祉士の業務は利用者個々人のニーズを把握し、その人が暮らしやすいように提案したり、一緒に考えたりすることが主になってくるので、利用者との信頼関係は不可欠なものです。そこで私は今回の実習で利用者とのコミュニケーションのとり方や信頼関係の築き方を重点に学びたいと考えています。その目標を達成するためには、まず障害や病気について学んでおくべきだろうと考えた私は、必死で病気の症状など学びました。相手について知るということが全てであると思っていたのです。しかし先日、学校で、ある方の講演を聴き、衝撃を受けました。誰かを援助するためには、まず自分を見つめなおし自分を好きになることが重要なのだそうです。その言葉を聴きここ数ヶ月間感じていたプレッシャーのようなものが、とても軽くなったように思います。また自分が誰かに助けられた時の気持ちを大切にすることも援助者として重要なことであるということも教えて頂きました。この講演を機に、実習に対する気持ちが大きく変化しました。それまでは不安の気持ちばかりでしたが「私は私らしく、私の今までの経験を活かした実習にしよう」と前向きに考えることができるようになり、学習に対する意欲や集中力も上がったのではないか、と感じているところです。たった一度しかない実習なので、中身のある充実した4週間にしたいと思います。学習面以外では、健康な体づくりのためのトレーニングにも力を入れています。
私は中学校3年間バスケットボールを、高校入学から約6年間ボート競技をしていました。
特に高校時代の部活動は厳しく全国大会に出場するレベルだっただけに練習もハードでした。元々は体があまり丈夫ではなかった私もスポーツをしているうちに体調を崩すことが少なくなりました。その健康な体を維持するためにも部活動を引退した今もトレーニングは続けています。余談ですがボート競技というのは自分との戦いです。一瞬でも気を抜いてしまえば負けてしまいます。私はボート競技を通じて忍耐力を培うことができたと感じています。また県大会で優勝し、インターハイに出場できたことは大きな自信につながっているし、努力は報われるという証明にもなりました。私にはボート競技を通じて得た「強み」があります。これからも社会福祉士を目指すうえでこの強みを活かし精一杯努力していこうと思っています。

とおっしゃっておられます。
悩み苦しみの紆余曲折そして悟り自信を読まして頂きながら感動いたしました。今からの人生、相手の喜ぶことを毎日やり続ける。の人生感で大成功を成し遂げて下さい。心よりお祈りしております。ありがとうございました。

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