令和2年2月7日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

拝啓
お元気でしょうか、立春です。節分、鬼は外、福は内と豆まきの日も過ぎ、梅のふくよかな香りを楽しませて頂きます。と、桜となります。奨学生の方々の近況報告を読ませて頂きながら熱心なというより情熱溢れるお手紙には感激いたします。ありがとうございます。全身全霊を勉学に研究のボランティアに打ち込んでおられるお姿。頼もしい限りです。ありがとうございます。奉仕の出来る人生です。大成功なさった方々は皆様、無死とおっしゃるし、利他と。お釈迦様の慈悲、キリスト様の愛。孔子様の恕をお仕事に実践なさった方々ばかりのようです。各々人間として体は一つです。十分お気をつけになり人生100才奉仕の誠を尽くそうではありませんか。では、令和元年も押し迫って参りました。奨学生の皆様から頂く近況報告を読ませて頂きながら先ず毎月ご提出頂くこと大変だと思います。学生の時しか出来ない、いろいろ勉強研究やご自分の目標としていることへの挑戦をなさっている時の時間のなさに対して1ヶ月を振り返って1日1日の自分を検証なさっておられる方、そしてそれをする歓び、研究論文の時間を大切にしておられながら、この方々には感謝の言葉もございません。ありがとうございます。令和2年の挑戦目標はおできになっておられると思います。今年1年ありがとうございました。

○先日は奨学生指導会に参加させて頂きありがとうございました。美味しいお食事と先生方の素晴らしいお話を聞く機会を頂けて貴重な体験となりました。今回の指導会では特に「利他的」「利己的」についてお話があり最近自分の「生き方」について考えることが多くあった身としては身に染みるお話でした。研究室での実験は主に個人でやることがほとんどで時々自身が何のためにやっているのかわからなくなることがあります。その時に今回の壽崎先生のお話にあった「利他」の心を思い出し、病で苦しむ人を救うために、社会の役に立つために研究しているのだと自身を鼓舞して日々研究に励んでいきたいと思います。また理事の先生が「利己」は「利他」の逆位にあると考えられるが「利己を突き詰めると利他になる」とおっしゃっていました。自分の中で「利己」=自分のやりたい研究を責任もって人一倍努力し、その結果「利他」=最終的に社会に還元する。ことを目標に頑張ることだと思いました。博士課程に進学するか、就職するかで悩んでいた折に(寿崎先生も拝読されたことがあるのかもしれません)三木清さんの「人生論ノート」を読みました。この本の「幸福について」という項目では「幸福は表現的なものである、鳥が歌うが如く、おのずから外に現れて、他の人を幸福にするものが真の幸福である」という表現があります。思えば自身が幸せ満足に生きておられる方は、おのずと丁寧であり、寛容であり、親切であり、自然と周囲の人にもその幸福が伝染していると感じます。まだまだ未熟でほど遠い自分ですが、いずれ少しでもそのような人間になれたら良いなと思いました。近況報告といたしましては、博士課程への進学を決めてから、より実験へ身が入るようになり、日々失敗しつつも楽しく研究させていただいております。引き続き実験を行うと同時に個人的に今年度の1つの目標としていた学術論文の執筆に取り掛かり始めました。教授、助教授の先生方のアドバイス・訂正をして頂きながらなんとか遅行ながら進行しております。私はもともと自分の手を動かすことが好きなのですが研究ではそれ以外にも思考する時間が手を動かす時間と同等またはそれ以上に大事であることを身にしみて感じております。また5月に行われる学会のために研究内容の概要を作成する日々となりました。文字数の制限がある中でシンプルにわかりやすく興味を引くように書く、というのが本当に難しく、何とか教授に添削をして頂き提出し終えました。自力で書けるようにもっと英語の構成や言い回しを色んな方のものを参考に学ぼうと思います。日常生活では、年末に高校の恩師の先生と会う機会がありました。先生は私が研究に関係する仕事に就きたいと思った要因でした。教員をする前に微生物の研究所で研究員をされており、生物の授業を教科書以上の視点で面白く教えて下さった先生で高校3年時の担任であったこともあり今でもたまに連絡させて頂いています。博士課程の進学を決めたと報告した際は喜んでくださり、まだまだ勉強して今を頑張れ、とお声をかけて頂きました。先生との会話で「知を愛し、和を敬い、心を培え」と言う高校の時の校訓が上がり、今でもその校訓は自分が忘れてはいけないものだと思いました。知識を得る機会を頂いていることに感謝し、楽しみながらも周囲の方々や環境を大事にしながら精神的にもまだまだ幼い自分を高めていき、孔子も言っているように「30にして立つ」ことを目標に頑張りたいと思います。昨年末から今年にかけて高校の恩師、三木清、そして指導会にいらした先生方という人生の先輩方から貴重なお話をお聞きする機会があり、本当に恵まれていると感じています。学部生のころは家庭の事情から生活費に困り夜間に工場でアルバイトをしており学業と体調との両立で一杯一杯でした。今、このように生活に困らず、人生について考えること、学業研究に集中できているのは皆様の支援があってのことで本当に感謝してもしつくせません。この感謝を将来還元できるよう、日々頑張っていきます。

とおっしゃっておられます。
自分のやりたい研究は利己と言える。責任もって人一倍努力。そして社会に還元。世の為、人の為に喜ばれる利他と説明して下さった先生、ありがたいと思いました。又高校の校訓。人生100才まで守るべきことだと思いました。頂いたお手紙の中身はすべて利他の心の現れでした。ありがとうございました。


次の方は、奨学生指導会で自分の1分間スピーチの順番まで美味しい料理が喉をとおらない、などのお話です。では、

○先日は素敵なお食事会にお招きいただき誠にありがとうございます。私はこの食事会を毎回楽しみにしています。それは美味しいお料理が食べられるからという理由だけではありません。寿崎育英財団の役員の皆様方による大変ためになる貴重なお話を拝聴するためです。私は前回のお食事の時に「あいさつをすること」「メモをとることの大切さ」の2つを役員の皆様方によるお話で学びました。私はそのお食事会の終わった後から、この2つだけは意識的に頑張ろうと思い、今でも実践しています。今回の役員の皆様方のお話もとてもためになるお話ばかりで改めて壽崎育英財団の奨学生になることができ、とても良かったなと思いました。お食事会の際にある奨学生が話す1分間スピーチでは私は毎回緊張してしまいます。自分のスピーチが終わるまでは、こんなに美味しいお料理も喉を通らない程です。しかし私の拙いスピーチでも役員の皆様方や他の奨学生の方々が温かく見守ってくれ最後に拍手を頂くととても嬉しい気持ちになります。私は今回在来野菜というテーマでスピーチを行いました。その際松野晴義様が私のスピーチ内容に関心を持ってくださり地産地消のお話や、松野様が携わっておられるお仕事内容についてなど、どのお話も、私の興味関心をさらに引き立てられとても楽しくとても有意義な時間でした。私はこのお食事会で役員の皆様方とお話しし、他の奨学生の方々のお話を聞いて「自分ももっと頑張ろう」と勇気づけられています。寿崎育英財団の奨学生として皆様にいつか恩返しできるように頑張っていこうと思います。

とおっしゃっておられます。
奨学生指導会(ご本人は食事会)で役員のお話。挨拶、メモ、実行しておられるお話。皆様勉強なさっておられるお姿。ありがとうございました。。


次の方は奨学生指導会で先生方のお話が「お客様の喜ぶ顔が見たい」に感動した報告です。では、最初から

○大寒に入り寒さが身にしみるこの頃でございます。お変わりなくご健勝のことと存じます。今月も奨学金のご支援まことにありがとうございます。通学費に使わせて頂いております。先日は素敵な会にお招き頂きありがとうございました。理事長はじめ多くの先生方のお言葉がたいへん勉強になりました。「お客様の喜ぶ顔が見たい」このお言葉に私はたいへん共感いたしました。今洋服店でアルバイトをしており、お客様がキラキラした笑顔で帰られるとき私はとても嬉しい気持ちになります。将来仕事に就いたときもお客様が喜んでいただけるように頑張りたいです。そのためにも学生のうちに沢山学んで力をつけたいと思います。

とおっしゃっております。
洋服店でアルバイト、接客業は笑顔、私も小売業を営む身。この学生さんのお気持ちのとおりです。ありがとうございました。


次の方は4年間奨学生の方です。卒業を前に4年間の思い出などお話して下さいます。では、

○先日は奨学生指導会にお招き頂きありがとうございました。学部の頃から数えて4年間奨学生に採用いただき、毎年年度初めと終わりにお招き頂く会で理事長の笑顔にお会いできるのを本当に楽しみにしておりました。初めてこの会に出席した時は周りの奨学生がみんな目標に向かって輝いていて、自分も負けられない、頑張らなければと強く感じたことを今でも覚えています。そして卒業を控え、最後の機会となる会に出席させて頂きましたが、これまでの4年間を振り返り、胸を張って頑張ってきたと言える自分がいたと思います。毎月このお手紙を書く際には、ひと月に自分を振り返り、ときには落ち込んだり、またときには恵まれた環境をありがたく感じたりしながら過ごしてきました。4年間奨学生としてお世話になり、人に助けてもらうことのありがたさと嬉しさ、そしてそれに応えようと頑張れる自分がいることに気づくことができました。今月は卒業のための論文の提出と発表会を無事に終えることができ、いよいよ卒業の足音は近づいてきました。論文制作にために毎晩深夜まで大学で同期と助け合いながら過ごしたこともいい思い出になりました。

とおっしゃっておられます。
私の方こそお礼を申し上げるべきお言葉です。近況報告の毎月のお話読ませて頂きながら目頭が熱くなって参りました。感謝の心を読ませて頂き、世の中に出ての大活躍のお姿を確信します。お体には十分お気をつけになり、世のため、人のために、無私の心、利他のお方で、やることなすことに大成功をなさる方だと信じます。ありがとうございました。
敬具


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