平成31年4月23日①
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

南九州4県で行われる壽崎育英財団奨学生指導会の最後は鹿児島市で行われました。 私も出席の理事役員の先生方と終了と共に退出いたしました。卒業される学生さんも居られ平成30年度では最後の奨学生の方々との会合でした。毎年のことですがお別れの時は皆さんと握手をしてお別れを惜しんでおりましたが、鹿児島では先を急ぐあまり忘れてしまいました。後からシマッタと後悔しましたが、あとの祭り、鹿児島の奨学生の方々に心からお詫び申上げ2度とこのようなことのないよう気をつけます。

では最初の方です。

○私の大学では一大イベントといえばやはり学祭でしょう。大学の学祭は桜ヶ丘キャンパス(医療系学部)郡元キャンパス(その他一般学部)に分かれて別々の日程で行われますが私は両方のキャンパスのサークルに所属している関係でどちらの学祭にも参加しました。
桜ヶ丘キャンパスではラグビー部で出店し、毎年恒例のお汁粉を販売しましたが運悪く気温が上がり夏日となったため思うように売り上げは伸びませんでした。郡元キャンパスでは森人クラブというサークルで出店しました。森人クラブとは大隅半島の大野地区という山の上の過疎高齢地域(人口わずか100人程の集落です!)を主な活動場所としているサークルで、現地の農家さんの農作業を手伝ったり、大学の演習林でキャンプをしたりと田舎や自然と親しむ活動を行っています。大野地区は自然も人も本当に魅力的な場所です。私たちの活動目的は自分たちが大野地区に行き、楽しむことだけではなく活動を通して大野地区の知名度を上げ人口減少や高齢化の進む大野地区に活気を取り戻すことでもあります。そんな私たちにとって学祭は日頃お世話になっている大野地区に恩返しをし、若世代に地区のことを発信する絶好の機会です。そのため私達は例年学祭では大野地区の特産物を販売しています。今年はサークルの体制が大きく変わったこともあり、あらゆる段取りを一新、すべて自分たちで最初から考えたので準備は本当に大変でした。品目としては主に焼き芋や生芋、がね天、などを扱ったのですが、売り物や材料の野菜などの仕入れの交渉を地元の農家さんとすることから始まり、仕入れ数、仕入れ値はどうするのか?運搬は?保管は?調理は?売り方は?備品は?そして大きな目的である地区のPRをどうするか?大きな展示パネルを作ったり、商品を入れる袋に入れるビラを作ったりと本当に、沢山の問題に悩みながらなんとか学祭をやり遂げることができました。何とか完売した時の達成感や、今度大野に行ってみたい!と言われた時の嬉しさを忘れることはないでしょう。楽しかっただけではなく、様々な面で本当に勉強になった学祭だったと感じています。大野地区では標高や気候を活かして特別な方法で生産される「つらさげ芋」を使った焼き芋は他で食べる芋は違う本当においしい別物です。

とおっしゃっておられます。
何とか私もあやかりたいものだと思います。この報告は歯学部の学生から頂いたものです。相手から喜んで頂こうとする行動は人生で成功の秘訣です。頑張ってください。ありがとうございました。


次の方はご自分の研究室に「個人的に寄付がしたい」と見知らぬ方からの突然の連絡のお話です。では

○今月は驚く体験をしました。所属するラボに見知らぬ方から「個人的に寄付をしたい」と突然連絡がきたのです。ラボでは誰も経験のないことで、特に直接連絡を頂くというのは聞いたこともありませんでした。話を聞くと電話口の方の奥さんがガンで亡くなられ、生前に作家として出版した本の印税をがんの研究に充ててほしいという本人の残した意志を伝えられました。本当にはっとしました。研究成果が一朝一夕で何らかの形になることはなく、数十年後の未来のために私は研究しております。ただその研究の向こう側には薬を待っているたくさんの方々がいるという事を再認識しました。この件は平成30年10月22日の熊本日日新聞にも載っております。現在日本の科学研究費は年々減少しております。特に基礎研究に対する額はかなり厳しく低下し治療や診断にすぐに直結する結果を求められます。今年のノーベル賞生理学医学賞はがんに対し画期的かつ非常に効果のあるガン免疫療法を臨床の場まで応用した本庶佑先生が受賞されました。先人の知見の上に本庶先生らが一生をかけて研究した賜であります。やはり会見では基礎研究の重要性を話しておられました。誰もが基礎研究が重要であることはわかっていますが、財源の問題もあります。そんな中でも本当に大事なのは厳しい状況の中でも人類に貢献すべく精一杯日々精進することである。という事を考えさせられました。

とおっしゃっておられます。
効果が何十年先に見る事ができる研究に日々全力を投入して研究をなさっておられる姿。目頭が熱くなりました。事業をやって来た経験から考え、この尊いお姿に思わず手を合わせました。ありがとうございました。


次の方は数学で成績優秀者に選ばれたのは子供の頃から算数、数学が大好きの方です。では

○先日私の大学の方から連絡があったのですが、今回工学部の数学の成績優秀者に選ばれました。今度表彰状と副賞として図書券2万円分が貰えるそうです。私は子供の頃から算数、数学が大好きで、これらの授業は特に真剣に臨み予習復習を欠かさず行っていました。
また授業では習わない範囲まで独自に勉強し、知識を増やしてきました。今回そのような努力が目に見える形で評価されたので、頑張ってきた甲斐があったと思いました。大学での数学の講義は終わってしまいましたが、数学には私の知らないことがまだまだ沢山存在するので、これからも自分で勉強していきたいと思います。また前回の交通事故で痛めてしまった腰についてなのですが未だに痛みが残っております。治療のために2,3日に1回病院に通っている状態です。寒さが増すごとに痛みを感じやすくなっています。このまま何年も痛みが続くのではないかと不安に思っています。少しでも痛みが軽減できるように、根気よく通院を続けていきたいと思います。

とおっしゃっておられます。
数学に関してのノーベル賞はあるはずです。それに向けてのお仕事をなさって頂きたいと思います。又腰の痛みは自宅でもリハビリは出来るようです。私は子供の「好きこそものの上手」の親でなかった事を後悔しております。ありがとうございました。


次の方は学術論文が国際雑誌に受理された喜び、青島神社からの初日の出を拝み力をもらって今年も頑張ると。

○さて学業面での報告でありますが学術論文が1月4日についに国際雑誌に受理されました。 現在この論文はインターネット上で公開されており、世界中の人達が閲覧できる状態になっています。 ここまでの道のりは長く困難なものでありましたが博士課程院生として論文という形で結果を残したことに、まずはホッとしています。ただ学生研究生活は変わらず進みます。
余韻に浸りすぎることなく、また次のステップにとりかかる覚悟を持ちたいと思います。生活面においては今回の年末年始は実家に帰省せず宮崎でゆっくり過ごすことができました。元旦には初日の出を見に青島神社に行ってきました。実家にいる時は初日の出を見に行く習慣がありませんでした。というのも実家の周りはほとんどが住宅で地平線や水平線から出て来る太陽を見るには遠出をしなくてはなりません。そこまでして初日の出を見に行こうという気持ちも我が家にはなく、正月の朝は寝坊が常でした。一方宮崎は太平洋から昇る日の出を拝むことができ、また、自宅が海に近いことからも、実家にいた時と比べてかなり、身軽に初日の出を見ることができます。というわけで宮崎で過ごす正月では初日の出を楽しんでます。驚くべきことは、宮崎では初日の出を見る人が大勢いるということです。青島でも付近の駐車場がいっぱいになります。若者のグループから小さい子がいる家族連れ、ご年配の方など年齢層もひろいです。初日の出を見やすい土地柄でしょうか、宮崎ではこうした習慣が脈々と受け継がれ、根付いているのだと思います。 初日の出を見ると不思議とすっきりした気持ちになり力が湧きあがるような感覚になる為、今ではすっかりファンになりました。初日の出の力をもらいつつ、今年も頑張っていきたい

とおっしゃっておられます。
宮崎での大学生活も楽しい大学院生ですからここ何年か初日の出を拝んで1年の力を頂いておるお話は私も楽しくなりました。ありがとうございます。


次の方は奨学生指導会のお話です。では

○1月29日は奨学生の指導会にお招きいただきありがとうございました。先生方のお話、そして他の奨学生の近況報告をお聞きできて、とても刺激になり、また自分も頑張ろう!という気持ちになりました。理事長のお話に「商売は自分の為、ではなく相手の為、を考えないとうまくいかない」「人の2倍働く」という言葉があり、それがとても心に残っています。自分はどれだけ相手の事ことに心を配ることができる余裕があるだろうか?アルバイトで携わる業務にどれだけ心を砕くことができるだろうか?指導会を終えてそのようなことを考えています。何事も「慣れ」が生じてくればこれくらいでいいだろう、これくらいのことは許されるだろうというような慢心が生まれてきてしまいます。自ら省みることでそのおごりに気付き改めていかなければならないと感じました。今年度より壽崎育英財団の奨学生に採用して頂き毎月の近況報告とともに習慣になった事があります。それが毎日必ず日記をつけることです。近況報告を書かせて頂いているときに、その日の日記を見返すのですが、1ヵ月の間何が起きたのか何を感じ考えたのか案外忘れてしまっているものだ。と気付きます。日記として記録を蓄積しておけば例えばすごくイヤなことが起きたとしても長い目で見れば自分の糧になっている。そんな点と点が線になる瞬間があり自分の力になっています。今では本当に3日坊主で続くことのなかった日記ですが、今年度はほとんど毎日欠かさず記録することができました。これも奨学生となり毎月の近況報告の出す機会を頂いたからです。本当にありがとうございます。早いもので残り1ヵ月で次は大学5年生です。春休みは共用試験、病院実習に向け知識の習得に努めてまいります。

とおっしゃっておられます。
この奨学生の近況報告を書き写させて頂きながらプラス発想の方だと感激致します。
失敗は成功のもととの諺を地でいかれる方将来一生の間幸せがより添ってくる方だ。壽崎育英財団は強く幸せを感じさせて頂きました。お詫びを1つ、私は小売屋のオヤジです。昔東京の麻布税務署の署員でしたが母親から呼び戻されて化粧品店に母と妻と私の3人です。
私自身商売がわかりませんでしたので商業界ゼミナールで商売のことを学びました。商業界主幹をしておられた倉本長治先生が「商売は金儲けが目的ではないぞ」とおっしゃって「店はお客様の為にある」「従業員と共に店は栄える」と。商売はお客様が毎日喜んで下さるから繁盛する。これ等の教えは2500年程昔の孔子様の教えとか江戸時代の終わりごろの石田梅岩先生のお話を我々に教えた商業界ゼミナールです。舌足らずで十分説明できなかった面もあったのではないかと後悔しております。成功の秘訣はプラス発想だと信じます。
ありがとうございました。


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