平成31年2月25日③
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

昔の諺のように奨学生の皆様の1日1日は攻めることしか知らないかのような学生生活をおくっておられます。素晴らしいな。と近況報告を読ませて頂いております。ありがとうございます。このことを人生観として社会に出ますと必ず成功します。成功とは世の為、人の為に尽くす人生のことです。年の初めですから基本を習ったことを申し上げます、と麻布税務署から九州の田舎に帰って来ました。家は化粧品屋です。商売とは金儲けが目的だと思っていた税務署あがりの私。商業界ゼミナールに参加して商業界主幹の倉本長治先生は商売の目的は「金儲けが目的じゃない!損得より善悪が先」お客様や自分の周りにいる人に喜んで頂くことが目的。税務署あがりの私。商売が分かりませんから店員さんに「あなた流にお客様の喜ぶことを毎日してください。失敗したら私が責任を負います」と言って毎週朝礼の時に喜ばれたことを発表するようにして40年の後の社員数が1万5千名にもなっていました。基本は徹底して続け、変化対応はお客様への変化対応です。自分の体で勉強も奉仕も出来ます。体には十分お気をつけになり、攻め続けて下さい。

最初の方は初心を忘れず謙虚な姿勢こそ人生の大切なこととおっしゃっています。では、

○正月1日頭の国際学会発表会、そして1月末の修士論文発表会と慌ただしいことに嫌でも気付かされる時候になりました。1月頭の学会出張が修士最後の出張ということで抜かりないように準備を進めております。その中で弊研究室も費用削減の波が寄せており出張費が満額支給されることもありますが、今回は7割程度の支給で事前に建て替えなければならないということもあり奨学金を活用させて頂きました。その学会には3年間参加しアルバイトもさせて頂きました。そのご縁からご懇意にしてくださっている主催の先生が不足分を賄うとお声かけて下さいました。私としましては3年間の努力が報われた思いになり、自分の行いを見て下さっている方が居ること、人とのつながりの温かみを感じる瞬間でした。初心を忘れず謙虚な姿勢で臨むことを再確認し、忙しい時期へ向けて頑張ろうと思う出来事でした。

とおっしゃっておられます。
ありがとうございます。


次の方の近況報告は「ふるさと納税」についてです。では、

○今とても忙しい毎日を送っています。現代日本論という授業では自分が選んだ新聞記事で1人15分間の発表を行うのですが、ついに今月は私が発表する番がやってきました。私は「ふるさと納税のありかたが問題になっている」という記事を選びました。高額な返礼品競争で過熱しルール違反をする自治体が増えていて、本来の制度の趣旨から外れていっているという内容でした。まず「ふるさと納税」という制度がどういうものなのかを調べました。本来は感謝の気持ちから生まれ育った故郷にいくらか納税できる制度があっても良いのではないかという趣旨でつくられた制度です。魅力的な返礼品があることによって地方自治体の税収が増えることは良いことだと思います。そして段々と制度の見直しが行われ違反する自治体は減少傾向にあります。今回「ふるさと納税」の事を詳しく調べて考えたことは、ふるさと納税を行う側が意識できることもあり、ふるさと納税の本来の趣旨をもう1度確認してほしいということです。さらに税金の使い道を調べたり、考えたりするきっかけになったと思います。そして15分の発表のあとにはみんなでグループディスカッションをし、現在の「ふるさと納税」に対する様々な意見を聞くことができました。今回どのような工夫をすれば皆に分かり易く伝えられるのかという発表の難しさをあらためて感じました。発表時間15分に収まるように何回も練習をしたのですが、本番では緊張してしまい2分オーバーしてしまいました。もっと練習すれば良かったと後悔をしています。今回の反省点を次回に活かせるようにもっと精進したいです。

とおっしゃっておられます。
新聞記事だけでふるさと納税について15分。外に研究する情報があったのだと思います。それがあればそう教えて頂きたかったと思います。ありがとうございます。


次の方は短いお手紙ですが凄いと思います。電車で1時間半朝6時前から夜8時帰宅の大学生活の方です。では、

○私は勉強、通学、バイトととても忙しい日々を送っています。2年後の管理栄養士国家試験に向け、2年生の後期である現在、授業が1限目から5限目までビッシリ詰まっています。電車で1時間半の通学のため朝は6時に電車に乗り、帰りは8時過ぎに家に帰ります。とても充実した毎日を送っています。最近思うのは時間の使い方が上手くなったということです。レポート含め毎日多くの課題が出ますが、電車を待つ間の時間や授業と授業の空き時間など少しでも時間が空くと勉強するようにし、金曜日の夜までにはその週の課題を終わらせるという習慣が身に付きました。そのため土、日にバイトすることができ、親の負担をできる限り減らせるように頑張っています。

とおっしゃっておられます。
ありがとうございます。


次の方はフィールドワーク開会式の説明兼司会役をなさった方です。国際会議ですから日本語だけでは出来ないこと、英語で話しなど楽しみに書き写させて頂きます。では、

○11月22日から25日に開かれる国際会議に向け、11月の3、4日、10日は東京でスタッフミーティングに参加していました。9月下旬にあった会議には留学の関係で参加できなかったので3日は2か月振りに事前会議に参加することができた日でした。私の役目はフィールドワーク開会式の説明兼司会役です。3日に初めて決まった仕事や役割を2週間という短い間で仕上げいくのはとても大変でしたが、他の方々の力を借りて何とか当日を迎えることができました。日程当日では熊本で台本の練習をしていたものの実際にリハーサルを行うと緊張して何度か噛んでしまいました。ですから国際会議の会期中も宿泊部屋で台本を読み上げ直前まで練習を重ねました。その甲斐あって本番では英語での説明も無事に遂行でき、ラジオ体操では少し失敗があったものの良い経験しなりました。班別のグループセッションでは災害についてのテーマだったので、熊本地震の経験や大学で今まで学んできたことを活かせました。私の意見や経験が少しでも班のメンバーの役に立てていたらと思っています。ところで4日間を通じて気づいたことがありました。フィリピンに留学し、英語の苦手意識は少し取れたと思っていましたが、未だに英語を話すことに対し恐怖感がありました。相手の英語を聞きとれなかったらどうしようと思うと足踏みしてしまいます。英語はコミュニケーションのツールにすぎないとは時折耳にするけれど、英語ができるようになれば、話せるようになるとも思っていました。もちろん今の私の英語力はまだまだです。それでも同じように英語の苦手な方が積極的に他国の方にも話しかけているのを間近で見、自分の考えは違ったのだと気がつきました。私は外国の方と英語で話しをするときシャイだねとよく言われます。その度に英語が出来ないだけと心中で思っていましたが、それだけでは無かったのだろうなと痛感しました。英語の勉強はもちろんのこと怯まない心も必要だと感じました。この4日間の国際会議を通して、今からでもそのことに気づけて良かったと思っています。2018年の国際会議に関わる機会は残るは12月9日の行われる反省会だけになりましたが、最後まで自分の責務を果たしていきたいと思います。

とおっしゃっております。
書き写させて頂きながら、私自身50年間、米国小売の変化の視察に参加して参りました。毎年少しでも英語の勉強も出来て筈ですが、通訳だよりの毎年でした。時には相手見学企業のトップに直接聞きたいこともその都度ありました。見学レポートは幹部社員の教科書にしておりました。今考えれば質問の英語と応えて頂いた相手トップの英語の勉強、質問の英語を考えますと多い単語でもなく残念でした。この奨学生の英語への執念何事も真似させて頂きます。ありがとうございました。


次の方は自らをクリスチャンと称し、その勉強とアルバイトでの勉強を報告させて頂きます。では、

今月も大きく2つほどのご報告をさせて頂きます。まずは学術面に関するご報告です。私は以前年次に1度休学をしておりましたが、同入学年度の4年生と同様に卒業論文の作成に励んでおります。卒業論文の作成にあたり数か月前までは、私自身が「何に興味を持っているのか」「どのような疑問・問いを立てれば良いのか」「何を明らかにしたいのか」などが定まらず、作成の進行状況が良いものではありませんでした。そのようななかで私が休学していた時に経験した「チャーチスクール協会が主催する教育の場」について卒業論文を書くことに決めました。それには2つの理由があります。まず1つ目の理由として私がクリスチャンであり「クリスチャンとして行う教育」に興味を抱いたからです。2つ目にキリスト教やキリスト教育に関する研究は他学問に比べて数少ないため、研究を行う中で新たな発見と興味深い研究をすることができるのではないか、と考えたからです。このようにテーマを決定した今は「チャーチスクール」の実態をインターネットのウェブサイトやメールを使用してアポイントを取りながら調査しております。そして調査後に調査事項を表にし、分析と考察を文章にしております。また繋がりがあるチャーチスクールにはインタビュー調査やアンケート調査をさせて頂くことが決定いたしました。このようにして私の卒業論文作成が進んでいる事を実感しつつ「学ぶ」とこへの励ましと楽しみを頂いている事に感謝いたします。では次にアルバイトのことについて報告させて頂きます。現在私は飲食業の有名なチェーン店で働いております。先日はアルバイト先のお店を管理しておられる副社長が来られて、どのようなお店を目指すのかを教えて頂きました。副社長の講義を通して「1つ1つに心を込める」「お客様の期待を超越する」「地域に根差す」「職場の仲間を大切にする」「次世代の育成に目を向ける」ということを学びました。またそれを達成するために、人に関心を持ちながら、挨拶や会話、準備、発見、対応、感謝を行いたいと考えました。具体的な実践として、まず笑顔とアイコンタクトをもって感謝の意をお客様、他の従業員にお伝えする事に励みたいと考えております。

とおっしゃっておられます。
素晴らしい方です。私の方が学ばせて頂きました。卒業論文もアルバイト先の勉強も私の講義に使わせて頂きたいと思います。この奨学生の方はクリスチャンとおっしゃいますが、私は加藤清正公をお祭りする熊本の本妙寺の寺総代をしております仏教徒です。この近況報告の素晴らしさに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
合掌


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