平成31年1月16日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

長らくご無沙汰いたしました。今年は2月から今月12月まで入退院を繰り返した1年でした。漸く元気を取り戻しましたので奨学生皆様の近況報告を読ませて頂き書き写させて頂きます。どの方の近況報告を読ませて頂いても、皆様にもお読み頂くことで何かの参考になるのではないか、と素晴らしい近況報告ばかりでございます。その一部の方々の近況報告でございます。

最初の方は就職で迷ったお話です。では、

○早いもので今年も締めくくりの時節となり、何かと慌ただしい日々が過ぎています。先日までの暖かな天気が一変し急な寒気の訪れに戸惑っているところでございます。大学生活も残すところ3ヶ月程となりました。友人達とも話したのですが、時が過ぎるのはあっという間であと3ヶ月すると社会に出て働いているのだと思うと恐ろしく感じます。思い返せば2018年は毎月の模擬試験、卒業研究、通常の講義、就職活動など、これまでの人生の中で最も忙しい年であったように思います。そして最も自律しなければならない年でもありました。自分で考え行動に移すことは社会人として当たり前に求められることだと思うので、学生のうちから習慣づけておくことの大切さを痛感させられました。これからは2月中旬の国家試験に向けての勉強と就職活動を引き続き頑張っていきたいと思います。先月のお手紙に県外の病院への就職を検討していると書きましたが結果としてその病院には就職しない決断をいたしました。家庭の状況、自分の病状など現実的に考えた時やはり県内での就職が最適だという決定をいたしました。この決断をするに当たってたくさんの友人、先生、就職支援のスタッフの方々などに相談にのってもらいアドバイスを頂きました。私はこれまで人に頼るのがあまり上手ではなく、どうにかして自分1人で解決しようと考えてしましがちでしたが、多くの方の意見を取り入れて自分の方向を見つけていくのがよりよいものが生まれると感じることができました。残りの日々を楽しく充実したものにできるようこれからも頑張っていこうと思います。

とおっしゃっておられます。
自分以外の方々の知恵、ご意見を頂くことは特に部下を持つようになると大切なことです。又、お客様との関係に携わる時はお客様の声に耳を傾けることこそ大切です。素晴らしいご経験のお話ありがとうございました。


次の報告書は大学の学園祭で奨学生に「ものづくりの達成感」を味わってもらう為のプログラムのお話です。では、

○先日行われた学園祭について報告いたします。私たちの大学では毎年学園祭に合わせて、子供から大人まで幅広い世代の方々が科学を体験できるイベントを開催しており、今年私の研究室ではロボットの展示や体験ブースを出展しました。私はプログラミング体験コーナーを担当して小学生にアドバイスをしながら簡単なプログラミングを学んでもらいました。LEGOという玩具に所定の動作をさせるプログラムを作るという内容だったのですが、プログラムの唯一の答えというものはありません。自分が考えた方法を押し付けるのではなく、いかに自由な発想でアプローチしてもらうかという点に配慮しながら、それでも時間内に完成させて「ものづくりの達成感」を味わってもらいたいという思いもあり、そのジレンマで教え方にはとても苦慮しました。悩んだだけに子どもたちが真剣に考えた末に「あー!」というひらめきの表情を見せてくれると教えている私も嬉しくなりました。決して小学生にプログラミングの技術を身につけて欲しいわけではなく、正しくものごとの手順を踏むと目的を達成できるというアルゴリズムの概念を少しでも体感してもらえていたらいいなと思います。

とおっしゃっておられます。
正しいものごとの手順を踏めば目的を達成出来ると、小学生への教えだけでなく我々大人も事業経営者にも素晴らしい教訓でございました。ありがとうございました。


次の方の近況報告はフリーマーケットを行った文化祭のお話に感動いたしました。では

○今週末本学で文化祭が開催されます。私の通う大学の女子寮からはフリーマーケットを行うのは3年目です。出店を決めたきっかけは大掃除や衣替えの際、自分達が使わなくなった物がたくさんあり、どうにか活用できないかと考えたからです。フリーマーケットは私たちが気軽にできるエコ活動であると思っています。環境問題を考えると安易に捨ててしまうよりも、その物大切に使う人に所持してもらう方が断然良いと考えます。昨年夏からは学校の先生方にも呼びかけ、使用しなくなったものをフリーマーケットに出品してもらう取り組みを始めています。一昨年、昨年と店番をしてみてお孫さんにぬいぐるみを買っていくお婆さんや、友達同志でお互いに服を選び合う学生さんなど、たくさんのお客様の喜ぶ顔を近くで見ることができ、フリーマーケットを出店して良かったと実感しました。私たちの活動は年令に関係なく楽しむことができるため地域での交流を深めることにも繋がっていると考えます。来年度も引き続けていけるように下の学年の人たちにフリーマーケットを出店する意義を伝え、次の世代へと繋げていきたいと思います。

とおっしゃっておられます。
素晴らしい発想で実行なさっておられるフリーマーケット近くであれば私もお伺いしたいと思いました。ありがとうございました。


次の方はご自身が昔保育園で育った保育園に実習を行い、いろいろと勉強なさった報告です。では、

○11月は施設のボランティアと保育園での自主自習を中心に活動しました。ボランティア活動では施設での活動スタイルを今月から変え、日常から入っていくスタイルにしました。課題としては時間が限られているので、職員さんの負担の軽減や子ども達の日常生活で不足しがちな経験が補えているかがあります。でもまずは職員さんと子ども達との信頼関係の構築だと思うので課題を意識しながら活動に取り組んでいきたいと思います。保育所の自主自習では私の出身園での実習を行いました。私の通っていた頃と違い、園の改築や異年会の保育に変わっており、たくさんの学びができました。現代の保育現場で大切にされていることは「子どもの主体性を育むこと」です。この園が主体性を育むことに対して出した答えは「お家」でした。核家族が進み1日の大半を保育園で過ごす子ども達にクラスをお家とし、ご飯を自分達で炊き、おやつを作るなど、日常を取り入れた保育が展開されていました。また上の子が下の子の面倒をみることで、縦の子ども同志の関わりは他の園より格段に多かったです。子ども達の主体性は「子ども同士」か「保育者」との関わりどちらが多い方が育つのだろうか疑問を感じました。江津湖の大自然の中で子ども達は伸び伸びと遊んでいた姿が今でも忘れられません。私自身もその中で育ったのでこれから色んな実習を体験して自分の保育を探していきたいと思います。話は変わりますが今月「熊本市青少年健全育成大会」が開催されそこで表彰を受けました。「青少年善行表彰」といって活動8年目になる熊本市子ども会育成協議会のリーダーを努めてきた功績を認められての表彰となりました。このボランティアの所属するきっかけをくれた母に感謝をしたいと思いました。また8年間も活動できたのは子ども会の職員の皆様や仲間がいたからだったので心から感謝したいと思います。この感謝を、活動を続けることで返していきたいと思います。続けることに意味があり、続けるためには周囲の応援が必要不可欠で、そのことに感謝して日々生活していきたいと感じています。

とおっしゃっておられます。
この報告を読ませて頂きながら保育園の経営をなさっておるか、今後なさる方と思って読ませて頂きましたが8年携わっているとあのような言葉になるのかと思いました。素晴らしい活動をなさっておられるこの奨学生に感謝させて頂き、表彰のご恩返しは続けることだと、そしてお母さんに感謝と立派な方が、公益財団法人壽崎育英財団の奨学生であることを誇りに思い感謝申し上げます。ありがとうございました。


次の方学内での実験で難しい面もありますが、感動しましたので書き写させて頂きます。では、

○2年生の後期から始まった学生実験もいよいよ最後となりました。現在行っている学生実験では酵素の反応特製や微生物の培養をしております。毎回テーマごとに班員が変わるのですが、そのおかげで同じクラスなのにこれまで一度も話したことが無かった人とも仲良くなることが出来ました。学生実験では基礎的なことを中心に実験を行っていたので、研究室に配属された際には、この実験で学んだことを生かせるようにしたいです。また研究室配属に関わる特別講義という授業があるのですが、それのクラス分けが決定しました。成績順で分けられますので、少し不安だったのですが無事に希望するクラスの方に行くことができたので良かったです。研究室配属は12月に行われるので、そこでも希望のところに行くことが出来るように気を抜かずに頑張りたいです。次に11月に行われる学園祭での学科展について申し上げます。学科展でのテーマはメラノーマを三次元培養してハイドロキノンやビタミンなどを加えて美白効果を見るというものに決定しました。残念ながら私が最初に提案したテーマはコストなどの面から採用されませんでした。三次元培養など普段なかなか体験できないような実験ができるので今から楽しみです。11月17日と18日に行われるので、お時間がありましたら是非お越し頂けると嬉しいです。その次の週には所属しているバトミントン部の引退試合が行われます。三地区と呼ばれる九州、四国、中国地方の学生が集まるとても大きな大会です。中学生の時から始めたバトミントンもいよいよ集大成となります。悔いの残らないように部活も勉強も頑張ります。

とおっしゃっておられます。
バトミントンにつきまして私の所属しております熊本南ロータリークラブが熊本市中学生バトミントン大会を始めて今年で35回の大会になりました。何年か前に中学生の時きっとこの大会に出場した方だと思います。ありがとうございます。


10月頃から頂いた奨学生の近況報告書を書き写させて頂きながら感激の連続でした。まだこの後が続きますが元気になってからの第1号は終わらせて頂きます。
ありがとうございました。
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