平成30年8月30日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

新しい年度を迎えました。
壽崎育英財団奨学生になられた方もたくさん居ます。
奨学生になりますと近況報告が義務づけられています。勉強やアルバイトに忙しいのに、何で。とマイナス発想ではなくプラス発想に変えて下さい。私は若い頃から事業をやってきて最初はマイナス発想ですから何も成功しません。「失敗は成功のもと」と習ってプラス発想に変わり、それからは仕事が楽しくうまくいくようになりました。近況報告を頂く奨学生の皆さん全部プラス発想です。30年、50年後の姿は大成功。堂々たるものだと頼もしく。老い先短い私にとっては楽しく人生の歓びを感じさせて頂きます。有難いことでございます。

では最初の方

○先月は心のこもった、あたたかい奨学生交付式を開いていただきありがとうございました。私は修士論文の執筆のためにたくさんの文献と格闘しております。私の研究テーマは、人びとの人生のストーリーを聞き出すというものです。それぞれの人生の物語をインタビューさせていただきます。成功したストーリー、辛いストーリー、立ち直ったストーリー、といろいろな話を聞くのが楽しみな研究です。研究のために読みたい本があっても、高額なものも多く、躊躇することが多かったのですが、今回は奨学金を活用して、アメリカの書店より英文の書籍を購入いたしました。原書を読んで研究に反映していきたいです。辞書を引きながら読んでいます。また私は先月よりアルバイトも始めました。放課後等デイサービスというもので、主に障害のある児童のための学童保育のような仕事内容です。発達障害、自閉症などの子ども達の宿題を見てあげたり、一緒に遊んだりします。幼稚園〜小学校低学年の子どもが多いので、一生懸命関わると、とてもとても疲れてしまいます。でも大変心地よい疲れです。福祉関係の専門家になりたい私にとっては大変勉強になる仕事です。最近は子ども達と少しずつですが信頼関係もできてきて、子どもの顔を見に行くのが待ち遠しく感じます。週に1回だけなので大学院の勉強とうまく両立していけそうです。以上が私の近況報告です。少し前に夏風邪を引き、苦しい思いをしたので、暑い夏場体力を落とさないように気をつけて頑張りたいと思っております。壽崎育英財団の皆様も、どうぞ夏場の体調管理にはお気を付けください。来月も楽しい報告ができるよう1日1日を有意義に過ごします。大きな支えを下さり感謝申し上げます。

とおっしゃっておられます。
研究テーマ「人びとの人生ストーリーを聞き出す」読ませて頂きながら「失敗は成功のもと」のお話など立ち直った方はどんな事業。或いはどんな生活で立ち直ったのだろうか、などなど凄く多くの方々のお話を聞くことが、事業の為のコンサルタントの出来る勉強だなと思いました。ありがとうございました。


次の方は小学生の性教育についての研究のお話です。では、

○10月に小学生を対象に実際に性教育を実施する機会があるため市内で6月に開催された性教育のセミナーに参加したりして、学外でも学べる機会があれば参加しています。性教育を小学校で行うには言葉の制限があるなど、まだまだいやらしいもの、とかいうように捉えがちですが、人生において生殖は大切なことであり、小学校のうちから学ぶことができるのは「どうやって自分は生れてきたのだろう?」といった疑問を解決でき、生命の偉大さや、母への感謝まで幅広く得ることがあるものだ、と思いました。教育規範の元で、楽しく講義を受けてもらえるように準備していきたいなと思います。そろそろ夏休みが始まりますが、その前に課題や試験が多くあり日々奮闘しています。ここ最近の反省点としては、自炊があまりできておらず、ご飯を炊くのみでおかずは買って、お昼は学食を利用しています。学食は安くておいしいのですが、毎日買うと出費がかさむので、土日を利用し、多めに作り置きなどして工夫したいと思います。夏休みを利用してインターンシップに参加したいと思います。

とおっしゃっておられます。
小学生に性教育があるとは知りませんでした。感謝の心を育てるには素晴らしい教育だと思いました。ありがとうございました。


次の方は看護師の資格を持った方ゆえに病院実習免除なので、その期間小学校の「気になる子」の学習支援ボランティアのお話をお伺いいたします。では、

○今年度は大学では病院実習が中心の1年になりますが、教員を目指す私にとっては本年度の教育実習にむけて準備の1年でもあります。私は看護師の資格をすでに持っており、病院実習を大部分で免除され時間もたくさんあるので、その時間を小学校でのボランティアとして活動し、学校現場を知る機会にしたいと考えています。今月から小学校の特別支援教育のボランティアとして、教室内のいわゆる「気になる子」の学習支援に携わることになりました。私が関わることになった子どもは1年生です。集中が途切れやすく、何がきっかけになるのかは分からないけれどイライラを爆発させることがあるという子どもです。週1回のボランティア活動なので、まだ2回しか会っていませんが、その子なりに色々なことを感じて、自なりに頑張ろうとしているのを感じることができました。最初に会った日は勉強を他の子と同じくらい頑張りたいけれど、どうしたら良いのか分らなくてイライラし、それが積り積もって爆発。そして叱られてまたイライラを募らせる・・・という状況で、そばで見ている私もどのように声をかけて良いのか戸惑うくらいでした。次に会ったときもちょっとしたことがきっかけでイライラを募らせているのが見ていてわかるのですが、本人なりに爆発させないように努力しているのが伝わってきました。その様子を見て、少しでもストレスを感じずに勉強に取り組めるようにしてあげたいと思いました。その日はたまたま持参していたメモ帳に授業に出てくる動物や食べ物の絵を描いていたら、それを見てその子の気持ちがほぐれたようで「ここまで頑張る!」と気持を立て直して、小さな目標を自ら掲げ、達成することができました。「特別支援教育」は特別なニーズを持つ子どもへの教育ということだそうですが、そのような配慮は健常な子どもたちにとってもやさしい教育になるのだと言われているそうです。たった2回のボランティア活動でちょっとしたことがきっかけになって、子どもの前向きに頑張ろうとしてくれた事は嬉しい驚きでした。「気になる子」だけでなくどの子も頑張りたいという思いを持っているのだと感じ、頑張る力を引き出せるような関わりができるようになりたいと思いました。後半になると子どもたちは夏休みに入るので会えないのが寂しいですが、また9月から一緒に頑張りたいと思っています。今回は子どものもつ力にとても感動したので、長文になってしまいましたことをお許し下さい。

とおっしゃっておられます。ありがとうございます。
教育の立場の方「子どもは皆頑張りたい気持は持っているのだ」の前でいて教壇に立っておられる先生方、昔は聖職と言われました。今も同じだと強く感じた報告書でした。
ありがとうございました。



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