平成28年6月10日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

卒業なさって新しいお仕事に就き馴れないお仕事で悪戦苦闘なさっておられる卒業生の方々、少しずつ慣れてこられたことと思います。又、新入生を迎えた方々、温かく笑顔でご指導なさいますように。

最初の方です。

○3月はとても充実した春休みを過ごせたと思います。まず、中旬頃には建築勉強を含めた関西旅行をしてきました。大学での授業や本。資料などを見てきた多くの建築物に触れることのできる機会でもあったので、多くの建築物を自らの目で見るべく現地に足を運びました。多くの建築物や名所を巡るためにスケジュールをつめた旅行となりましたが、多くの建築物を見ることができ、色々学べることがあったのでよかったです。多くの建築物を見た中で特に印象に残っているのは京都、清水寺です。過去には中学校の修学旅行で訪れたことはあったのですが、その時は昼間に訪れたので、今回は夜の清水寺を訪れました。中学生の時に一度訪れているとはいえ感じ方が大きく違い、改めて立派な建築物だと実感できました。また中学生時には行った記憶のない所まで行き、より深く触れることができました。清水寺からの景色を素晴らしくライトアップされた清水寺一体の敷地は平日の夜にもかかわらず、多くの観光客と外国の方々でにぎわっていました。これは日本の文化においてとても誇らしいことだと思いました。またこの旅行で伊勢神宮にも行き、違った種類の建築物も見てきました。そこで自分が感じたのが木のやさしさです。内宮に行く途中に木でできた大きな橋があり、その橋に踏み込んだ瞬間に足をやさしく受け入れてくれるような感覚になりました。普通フローリングなど家の中などで木と触れる機会は多いはずですが、それらとは全く違う感覚が足から伝わり旅の歩き疲れがとれるかのような感じでした。なんとなく踏み入れた橋でこんな感動があるとは思わず、木のすごさとやさしさを感じることができ訪れたよかったと思いました。このような旅行をする為に日々バイトや節約をして貯金をしていましたが、この旅行が成功できたのは、壽崎育英財団の日頃の支援があってからだと思います。私だけの力ではどうにもできないところもあり、大学生活の費用等でも多く助けられました。本当にこの1年間ご支援をいただき、ありがとうございました。来年度もご縁がありましたら、その際はどうぞよろしくお願いします。

とおっしゃっています。
木の優しさを橋から感ずるお話に凄い感覚の方だと思いました。鋭い感覚だと感動しました。ありがとうございました。


次の方は青年海外協力隊の短期隊員としてエクアドルに剣道の指導をなさる報告です。では、

○もうじき新1年生が入学してきますが、昨年の今頃は私も1年生として入学しました。あっという間の1年だったなと感じます。これからは志望する教員免許のための学習が本格化していきます。より身を引き締めて取り組んでいきたいと思います。私の近況としましては、3月30日より海外青年協力隊員としてエクアドルに派遣されます。目下準備に追われているところです。現状では世界剣道選手権大会に向けた代表選手への稽古と指導。幼少年剣士への指導を行います。現在大学で学んでいる途中の私が果たして派遣されたいいものかと自問自答する日々ですが、悔いのないようにこれまで蓄積した経験を伝えてきたいと思っています。隊員としての目的に加え、現地ではエクアドル剣士を対象としたアンケート調査を行う予定です。何故外国人が剣道を学ぶのか興味があり、おそらくこの調査の結果では外国人がもつ剣道のイメージ、そして剣道の良さを明らかにすることができると考えています。我々日本人は日本にいるが故に、良さについて鈍感になっている部分があると未熟ながらも感じます。調査結果をもとに改めて日本の剣道について考え、初心者や経験者への指導に活かしたいと思っています。昨年4月から1年経ちますが振り返ると部活に勉強、アルバイトと忙しかったなと思います。ですが1日たりとも無駄な時間を過ごしたという気持ちはありません。すべてが充実していたと思います。この1年は「新しいことに挑戦する」という気持ちでした。多くの事を経験しました。2年生になってもやはり「挑戦する」という気持ちは忘れず、自身のため、他者のために活動していきたいと思います。まずはエクアドルでの活動を無事に終えることが優先です。帰国の際はご報告いたします。また4月より1年間壽崎育英財団様より奨学金としてご支援いただき本当にありがとうございました。私は社会人経験があり、自分でお金を稼ぐことの大変さを理解していますので、給付という形で多額のご支援をいただくことは感謝のほかに言葉もございません。この奨学金により私は多くのことに挑戦し、経験を積むことができました。この経験を必ず子どもたちに還元できるよう活動していくとともに今後もこの奨学金制度が未来の子どもたちまで続けられますことをお祈り申しあげます。

とおっしゃっておられます。
有難いお言葉です。感動いたしました。ありがとうございました。エクアドルに剣道の指導をしに行く。そのアンケートによって日本の剣道の更なる充実をはかる。日本の剣道の指導者として心を磨く剣士の多い日本剣道(剣道は日本のものではありませんが)が新しい型で国民に益々広まっていくとこを心よりお祈り申しあげます。ありがとうございました。


次の方は卒業内定先の企業から書類や新居について、社会人のスーツは何着。セールを利用まで報告なさっておられます。卒業までの今年に入ってからの報告です。では、

○2月11日に大きなイベントとして修士論文発表会がありました。発表時間15分、質疑応答の時間は5分の計20分で構成されており、修士2年間での集大成を先生方の前で披露するものであります。他人に自分の研究を分かりやすく伝えることができているか。質問やコメントに対して明確に答えることができているかなどが評価される場であり、修士としての必要な能力を有しているかをチェックされます。発表に関しては本番に向けて指導担当の先生方の前で複数回の練習を重ねて話し方やスライドのストーリー構成に関して細かな指摘を受けて、その都度修正を重ねながら完成度を高めていきました。本番の発表では、納得のいく形のものとなったのではないかと感じています。質疑応答の方では理想的な受け答えではなかったと思いますが、今の自分に出来る精一杯の回答ができたのではないかと感じております。発表がおわった後は修士課程に進むという選択をして本当によかったという想いが込み上げてきました。学生生活を振り返ると研究に関して紆余曲折で、うまくいかない時に投げ出しそうになった時もあり、実際に投げ出したときもありましたが、こうして先生方の前で無事に発表できて本当によかったなと今は感じております。現在は、修士論文を書き上げるために、論文の構成を練り直すため目次を考え各章ごとでの構成を考えているところであります。論文の提出期限が迫っており追い込みをかけているところです。4月からの新生活の準備としては内定先の会社から送られてくる書類を適宜支持通りに作成し、返信している状況であります。新居については寮の場所がまだ決まっていないので会社から連絡があり次第引っ越しの手続きをしなければと思っております。社会人になる上での準備として、スーツをいくつか購入しなければいけないので、セール等をうまく利用して賢く買いたいなと思います。まだまだ慌ただしい日が続きますが、やるべきことを着実にこなしていき、学生生活を気持ちよく終わらせ、社会人としてのスタートダッシュをうまくするために、残りの時間を有効に活用していきたいと思います。

と結んでおられます。
卒業前の慌ただしさを感じさせるこの方にとっては最後の近況報告でした。ありがとうございました。


平成27年度奨学生の方々の近況は終わらせて頂きます。今の学生の方々の真剣な勉強との取り組み。150名の奨学生の方々の近況報告を読ませて頂き感動の連続でした。又ホームページに載せさせて頂く為のお手紙を書かせていただきながら積極的な言葉づかい、行動をなさっておられるお姿。文章のつくり、忘れかけていた漢字を勉強させて頂く。若さを頂くと同時に壽崎育英財団の理事長として誇りに思うと同時に感激感動の連続でした。そして奨学生の方が奨学生であった者として今後の奨学生の模範となれるよう努力をした。そしてこの財団が長く続きますようにとおっしゃって下さる方。私にとって大変嬉しく涙なくして近況報告は読めないものです。平成27年度の壽崎育英財団の奨学生の方々ほんとうにありがとうございました。

合掌


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