平成25年6月11日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 皆様から頂いた近況報告が12月と1月が大変多く(ホームページに載せたいと思うものが多いのです)6月の新年度の交付式までには終わりたいと思います。お読み頂くものがトンチンカンな感じになります。お書きになった方々には誠に申訳ないことでございます。お書きになった方お読み頂く方々にお許し頂きますようお願いを申上げ最初の方から始めさせて頂きます。

 最初の方は芸術を志す20才の方からのものです。この1年を振り返ってみると様々な経験をつみことが出来たなあと思います。今年はグループ展や個展を合わせて、3つも展覧会を行いました。作品を作るモチベーションにもなりましたし、人に見てもらうことで恥ずかしくないものにしなければという責任感も生まれました。中でも自分の誕生日に始まった個展は、最も印象深いものです。20才ということもあり、自らこれまでや内面、本当に大切にしたいものなど、たくさんのことを考えました。1つの大きな節目に個展を開けたことを嬉しく思います。また来年もやろうと決めました。2013年に入って次の月には卒業制作展が行われます。今はその作品の製作真っ最中です。もうすく完成なのですが、これまで描いてきた絵の中で、1番自分の内面をさらけ出したものになっています。正直あまり人には見せたくないのですが、見せることも勉強。堂々と出展したいと思います。以前の私は人の目ばかり気にして表面だけのきれいな絵だとか、ただ単に人を驚かせるだけの奇抜な絵ばかりを描いてきました。しかし父の死や自分が20才になった経験を経て、素直に自分が見えてきたというか本当に描きたいものが分かってきたように思います。この1年でとても成長しました。また来年も魅力ある人間になるべく努力していきたいです。 とおっしゃっておられます。絵を描くのは美しく書くことだろうと思っていました私です。しかし人間形成の為に描く絵で修行する。ものの見方を変えて描く。名画と言われるのは描く方の人間性を深く掘り下げて、対象物の心を深く快る、と言うものなのだろうかなど絵のわからない私なぞこんなことを書くことを恥ずかしい感じです。勉強させて頂きました。ありがとうございました。

 次の方は卒業論文の作成とお母さんが元気のない電話に心配なさっておられる近況報告です。 近況報告を致します。私はリチウムイオン電池の正極材の合成について研究しています。先日卒業論文の作成を開始しました。4月から行ってきた実験結果をまとめ考察し、文章にするのはとておも難しいです。しかし苦労して自分で考えた分だけ必ず成長できると思います。1年間研究してきたことをしっかりまとめ、この研究を最後までやり抜きます。話は変わりまして先日実家に居る母と久しぶりに電話で話しました。いつも元気な母がめずらしく疲れており、とても心配しました。休みなく続く家事と、家族の皆が母に頼るので心身ともに辛いということでした。お正月に実家に帰省した際には家事を手伝い、少しでも楽にしてあげたいです。また自分が就職したら、母が好きな旅行に連れて行きたくさん親孝行したいと考えています。そのためにも今は目の前の研究に全力で取り組み力をつけたいと思います。 と、おしゃっておられます。就職のことは何も書いてありませんが親孝行のお話では就職の心配はなさそうに見えます。就職しましたらお母さんに喜んでもらうだけでなくお勤め先の上司も同僚も部下になる人一人一人から喜んでもらえるように親孝行すると同じように心掛けたら、この方の毎日のお仕事が楽しくなるだろうな と思います。 ありがとうございました。

 次の方は高校時代のインターハイ目指して練習しました陸上が好きだから楽しんでいたのです。しかし四年大学への編入は英検二級が必須条件で、ご自身の最も苦手なことへの取組みとおっしゃる近況報告です。 私は来年度の学生会へと立候補しましたが残念な結果に終わりました。しかし後日文化祭の食堂喫茶店などの総まとめ役のチーフをやらないかというお話を頂きました。文化祭まではまた時間がありますが準備は早いうちから始めるので精一杯仕事をこなしていこうと意気込んでおります。また教職の授業で模擬授業を行いました。少しづつ教育実習が近づいてきていると実感すると共にまだまだ充分に授業を行えないということを痛感しました。人前で話すことに抵抗はないので良かったのですが小学生を対象とした授業を行わなければならないので漢字言葉遣い、かみくだいた説明の仕方などを徹底して改善しなければいけないと思いました。今月は忙しいながらも充実していましたが、とても大きな問題を発見してしましました。これは私の人生の中で最初の壁ではないかと思います。高校時代にインターハイを目指して練習する中で日々壁にぶつかっていると思っていましたが、そんなものではありません。実際インターハイには2種目出場できました。キツイ、ツライ、と思いながらも結局は陸上が大好きだったので、その苦しささえも楽しんでいたのだと思います。しかし今回は、そうはいきません。1月と6月のたった2回のチャンスで英検2級を取得しなければならないのです。私は短大卒業後四大へ編入し、あきらめられなかった体育教師になるために勉強したいと考えています。私の編入したいと考えている大学の教育学部は英検2級が必須条件だったのです。私は英語がびっくりするくらい苦手で、手もつけられないような状態です。しかしやらなければどうもなりません。とにかく今までのツケを返すかのごとく英語に没頭しようと思います。死ぬ気で頑張ろうと結んでおられます。インターハイで日々壁にぶち当たり乗り越えておいでになり、ものごとに集中出来る方です。英検2級合格の朗報をお祈りしながらお待ちしております。 ありがとうございました。

 次の方は食品学の実験に楽しさを報告して下さいました。 今回は授業の1つである実験について少し書かせていただきます。後期の授業の中には2つの実験があります。1つは「食品学実験」もう1つは「栄養学実験」です。今私はこの実験の時間が楽しくてしょうがないのです。食品学実験は主に食品中に含まれる成分の測定を行い、栄養学実験では食事の異なるラットの血清の成分を比較するなどを行っています。もちろんどの実験も私にとって初めてのことで、毎日の実験がとても新鮮です。例えとして食品学実験を挙げますと、食品学実験の中で「にんじん、カボチャに含まれるカロテンを測る」という項目があります。「カロテン」とはいわゆるにんじんやカボチャの色素でビタミンとしての作用も持つものです。このカロテンをどうやって抽出して、測定するのか最初はとても分かりませんでした。しかし実験を通して「この原理を利用して抽出しているか!」など多くの発見と理解があって実験の楽しさを強く感じました。今まで机上で学んだ現象が目の前で自分の手によって行われていると思うととてもワクワクするのです。このようにして様々な項目の実験を、今こなしている最中です。全実験終了後にはレポートを書かなくてはなりませんが好きな実験のレポートなので頑張って書きたいと思います。またこの実験の楽しさを人に、特に子ども達に伝えられたら良いなと思います。私は理科の教職は取っていないため、理科の先生としては伝えることはできませんが、もし将来栄養教諭になった時、あるいは今でも塾のアルバイトで子どもと接する機会があります。そのような場面で私が感じた楽しさを伝え科学や実験に少しでも興味を持ってくれたら嬉しく思います。まだまだ学生実験のため失敗することもありますが、これからも新しい発見や知識の修得に向けて頑張っています。 と結んでおられます。 今でも立派な科学の先生とお見受けします。この先生に育てられた子供達が成長してノーベル賞を頂ける人が多く育つと良いな と思いました貴重なお話、誠にありがとうございました。

 次の方は電気系の学生さんでほぼ毎日大学の自習室で朝3〜4時まで実験と勉強を同じ学科の人達とやっておられた方です。 電気系の分野を机上だけでなく、実際に計器類を用いて実験を行うことで、学んだ定理や法則を再確認することが出来るのでとても面白いです。また計器の使い方や誤差が小さくなるような測定の仕方が学べるので、やりがいがあります。レポートを書くときにも、この実験の目的は何なのか、どのようにレポートを書けば実験の意図にそうことができるか、実験結果は間違ってないかを考えながら書くことが多いのでとても楽しいです。またわからないことを友達と話し合いながら書くので、自分がこう書いた方が良いと思っていても異なる意見を友達が提案してくれたりして、それをみんなでディスカッションしながらレポートを書いていくのでディスカッション能力もとてもついている気がします。またレポートが日と一段落したら、個人個人で好きな勉強をするのですが自分1人ではなく何人かでするので、ヤル気が出るし、励みになります。後期はレポートの影響もあって友達何人かで大学に夜集まって勉強することが習慣化しました。大量の実験レポートを書きつつ自習をすると毎日朝3時は絶対過ぎてしまって、体力的にもきついこともよくありますが、勉強できるのは、今しかないと思うし、勉強が好きなので頑張れます。ただ身の回りのことがおろそかになってしまっているので気をつけたいです。アパートも後期は寝て、シャワーを浴びるだけで食事もアパートでほとんどせず家事もためてしまっていたので、やるべきことはきちんとやりたいです。最近は電気主任技術者の勉強を始めました。電気主任技術者は工事や大型商業施設の電力系統の管理を行うことができ、電力関係の職に就く為に必要な資格です。教授に講義をして下さるようみんなで頼みに行き授業をしてもらっています。今は本当に頑張る時なので、気をひき締めて勉強に励んでいきたいです。 とおっしゃっておられます。 勉強が好き。睡眠時間は大丈夫かなどと読まして頂きながら心配しました。勉強を楽しんでおられるご様子。勉強の時は今しかない。奨学生皆さんの共通の感じを受けますが唯々「頑張って下さい」と申上げるだけです。ありがとうございました。

 次の方はお父さんを亡くしお母さんの手1つで20才を迎えた方の報告です。 先月末やっと20才の誕生日を迎えることができました。20年間過ぎるのはとても早いなと感じました。それと同時に20年間育ててきてくれた母にとても感謝しました。幼い頃に父を亡くし、母もすごく不安だったと思いますが、祖母住んでいる鹿児島に大阪から引っ越してきました。小学校の頃はお金を稼ぐことの大変さ、大事さを知らず、何度もわがままを言い母を困らせたと思います。中学生の頃は反抗期になり、父が居ないことを恥ぢ、母を悲しませたり、苦労をかけました。しかし高校へ入学し、母の大事さ母が自分を思ってくれていることに気づき、その気持ちにこたえていきたいと思うようになりました。私の高校は国立を目指す人は少なく、短大などに行く人が多かったです。しかし母は大学へ行かないと、仕事が大変かもしれないと教えてくれました。私は将来母を支えていきたいので、しっかりとした職に就きたいと考えていたので、大学へ行くことを決意しました。そして今まで生きてきた中で、一番努力して勉強し大学へ入学し、そして今年20才を迎えることができました。やはり人間出来ないことはないなと思いました。これからも気を引きしめ頑張っていきたいと思います。 とおっしゃっておられます。 この奨学生の方のお話、苦労なさったお母さん。そして大学まで頑張ったご本人。若い時に苦労を強いられたこの奨学生の方。将来は幸せが待っておられるだろうなと思いました。 ありがとうございました。

 次の方はカナダの留学から帰国なさった方です。壽崎奨学財団4県の中には何校かカナダの大学に留学生を送り出しておられます。皆さんカナダでのホームステイをしておられますので家庭のちがい奨学生の方の感じたことなど記載させて頂いており1人ではありませんのでこの方の感じた事など参考にして下さい。 私は無事に約5ケ月間の海外研修を終え帰国することができました。やはり日本は落ちつきます。カナダでの生活はいつも文化や言語の違いがありとまどうばかりでした。例えば日本語にはある「いっってきます」や「ごちそうさま」という形式的な言いまわしはなく始めのうちは何と言うべきなのか、頭の中には疑問だらけでした。そこでホストシスターやブラザーがとの様に会話しているのか注意深く聞き、マネをしてみることにしました。すると以外と「bye」とあっさりと挨拶して家を出ていました。友人も同じようにとまどっていたらしく、話し合ってみて、とまどっていたものが消え、これもカルチャーの違いなんだと気付きました。ですがカナダの家族とはとても仲が良く一緒にクッキーを焼いたり、映画を見たり、家族ぐるみでピクニックに行くことも多く、日本もこの様な面では見習っていくべきではないかなと思いました。また外国のクリスマスは本当に素敵だなと思いました。どの家も家全体にイルミネーションを飾ってクリスマスをハロウィン後すぐに祝始めます。私がホームステイしていた家ではクリスマスツリーに娘さんや息子さんの写真や名前を飾ったりクリスマスツリーの下にはミニチュアで町を表現したりと、とても美しいクリスマスツリーを飾っていました。今回、クリスマスを一緒に過ごすことが出来なかったことはとても残念でしたがクリスマスカードを送ろうかな、と思っています。他にも週1回あるホームパーティではポルトガル人であるおばあちゃんがお手製の伝統料理を作ってくれて、様々な国の伝統料理を堪能することができました。自国から一歩外へ出てみると、色々な文化があり、そこに住んでいる人々がいて、実際にふれてみると、また違った考え方を持つことが出来、この4ケ月半という時間はとても充実したものになったと思います。いよいよ来年3年生になり大学生活も折り返し地点になります。就職活動も本格的にスタートすると思うと、自分を今しっかりと見つめ直す時期に来ているんだと改めて実感しています。まだ未知の世界が広がっていますが自力で切り開いていくしかないと思います。 とおっしゃておられます。長い間の海外生活ご苦労さまでした。お話の中で日本語の「ごちそうさまでした」を日本式に合掌して「ご馳走さま」と毎日言ったらホームステイの方は美しい姿ですから真似をして日本の美しさがカナダに残ったのではないか。など読みながら思ったものでした。素晴らしいしかも充実したご体験おめでとうございます。 ありがとうございました。

 次の方は小学校の先生を目指す大学院生です。満足感を得られていない児童に対して、小さな課題を1つづつ与え小さな達成感を積み重ねていく。という子供への指導育成は治事業で人材の育成のやり方と同じです。「人を育てる」ということは大人も子供も同じだと思いました。今月は7日まで公立小学校での実習がありました。4週間にわたる実習の仲で今までの実習の中で一番先生方とも、子ども達とも、信頼関係を築くことのできた実習であったと言えるかも知れません。それも前半とあわせて7週間という長い期間であったこと、先生方が優しく声をかけて下さったこと、音楽の授業を通じて全学年の子ども達と触れあうことができたことのお蔭だと思います。また授業や1日担任、校外学習の引率を通して教師としての自覚を、さらに強くもつこともできました。来年度(25年度)は臨時採用教員として、教壇に立つことになる予定です。今回の実習での学びを忘れず精一杯頑張っていきたいです。さらに再来年度は正規採用をめざした勉学にも励んでいきます。公立小での実習が終わると3月の終了に向けて課題研究およびポートフォリオ作成に慌しい日々が始まりました。課題研究のテーマは「小学校音楽科において、すべての児童に満足感を与えるための教師の手立て」です。前半の実習であきらかになった、自身の課題をもとに手立てを考えました。1つ目は満足感を得られない児童に対して、小さな課題を1つづつ与え、小さな達成感を積み重ねていくようにすることです。いきなり最終的にできるようになってほしいことを課題として与えるのではなく、細かく分けて1つづつ課題を与えてクリアしていくようにします。2つ目はあまり授業に意欲的でない児童に対しても積極的に声をかけていくことです。その子が音楽を苦手に感じる前に手立てを考えなければなりません。「あなたのことを見ているよ」というサインを送りながら個別に指導を行うようにします。今はまだ実習での自身の指導行為を振り返り、手立てを考えている最中です。テーマに沿った結論が導き出せるよう頑張っていきます。すべての児童が毎日楽しく学校生活を送れるよう教師としてできることを考え日々精進していけるような教師になりたいです。残り数ヶ月の学生生活悔いが残らないよう楽しみながら過ごしていきます。 とおっしゃておられます。 この奨学生の方は事業に携わっても人づくりの名人と言われ成績も抜群なトップになるだろうと思います。昔私の現役時代同じようなことをやりました。10人のグループの中で最低の人は誰が見てもあの人が居るからあのグループの成績が悪い。あの人が辞めれば。と思われるドン尻の人に対して何とかこの人をトップと同じ能力に高めることは出来ないか。と何とかにつけ声をかけ、話を聞いてあげ、良い点をその場で褒めてあげます。本人からすればこんな会社、いつ辞めようか。と考え続けていた時です。本人が徐々に変って来ました。いろいろ私は言ったと思いますが、今覚えていることは人間の頭の大きさ殆ど同じ。と言うことは能力も同じ。やれば出来る。ドン尻が成績を上げて来ますと最低から2番目の人があいつには負けられん。と頑張り、下から3番目もやります。10人が1グループで最低の人の能力が高まるそのグループのトップの人も今まで以上の成績をあげます。ドン尻がトップの能力になっても順番は変りません。その当時思ったことは積木細工と同じで10個重ねた積木一番下が上の処に行っても順位は同じ。ドン尻に社長が目をかけることで、この会社は1人も無駄にしない思いやりのある会社。まだ小さい頃の話です。人がやる気を起すのは賞賛と激励。能力を伸ばすのは競争心に火をつけることだ。と一人悦にいり楽しかった事を思い出させて下さいました。ありがとうございます。

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