平成23年12月19日
(財)寿崎育英財団奨学生への皆様へ
理事長   寿崎 肇

(財)寿崎育英財団の奨学生の皆さん、こんにちは、毎月近況報告を頂きありがとうございます。
奨学生の皆さんが参考になりヒントにもなる近況報告で私も勉強になるものをへん多く頂きます。順番に記載させて頂きますが出来なかった方はお許し下さるようお願いいたします。

○最初の方は惨めな成績から手帳作戦で克服なさる近況報告です。
前文を略します。成績発表後、あまりの悲惨な結果に、道の転換も考慮に入れつつ、これまでのこと、これからのことを考えました。結局今の私には、ロースクールで勉強を続けると言う道が自分にとって最も惨めで、過酷で、ベストであると言うことに至り、今どこまで頑張れるか限界を超えられるか、が重要だと言うことを再確認しました。成績発表の翌日に、学部のゼミ同期生たちと会いました。引きこもりたい気持ちに堪え、半年ぶりに会いました。ただでさえ働いている同級生より遅れておるように感じ、甘い世界に居るように感じていました。会いたくなかったけど、足を踏み出してみると良いことがありました。皆さんはあまり変わっておらず、自分のこの半年間の成長が、前進が、はっきり目で見えたように、感じたことでした。私の日頃は何才も年上の人達の中で、生活し、劣等感ばかり感じていました。しかし遊んでいた訳ではなく、決して空白ではなかったのだ、確信出来ました。このことが私のやる気に火をつけ、次の日から、気持ちを入れ替え、頑張ることが出来ました。今手帳をつけています。手帳には、時間若しくは分単位で予定を書き込みクリアーしたものを毎日消して、終わらせるようにしています。こうすることで1日1時間でも長く勉強することが出来ます。後期は全て、早目早目に出来るように手帳作戦を続けていきます。これからまだ、まだ努力の出来る私に成ってみせます。見ていて下さい。と

強い強い決意表明をなさっておられます。読まして頂きながら、感激の連続でした。そしてこの奨学生の方の想いの叶いますよう祈らずには居られませんでした。ありがとうございます。

○次の方は家族4人枕を並べて寝る幸せ。なつかしさを匂いで感ずる奨学生の方のお手紙。
夏休みに大学のある大分から故郷宮崎に帰りました。久々と言うより、あるべき場所に、おさまったと言う感じ。とても安心した毎日。やはり家族は良い、一人暮らしをして本当にその大切さがわかります。私の家では兄、母、私、弟と家族4人並んで眠ります。たまに夜中に寝相の悪い弟が、ぶつかってきたりもしますが、隣に人の居る幸せを感じずにはいられません。狭い家で良かったです。(笑)中学の時の同級生と会い、久しぶりに中学校を訪れました。もう殆ど当時の先生方はいらっしゃいませんでしたが、図書室や音楽室を見て回り、なつかしい気持ちになりました。面白いことに私は目で見て「なつかしい」と感ずるよりは、匂いをかいでそう感ずることの方が多かったです。同級生は有難い、同じ記憶を思い起せるってことは、素晴らしい!と心から思いました。私には大切な人が年々増えてきます。私はあまり、改めて感謝の意を伝えることが得意でなく、気恥ずかしくなってしまうのですが、本当に大切で愛しい人たちばかりだと感じます。幸せです。と。

読まして頂きながら、ほのぼのとした気持ちになりました。ありがとうございました。

○子供の大好きな奨学生の方の近況報告
今私は保育園の実習を終え幼稚園実習の準備中です。保育園では子供たちの前に立ち、指導をしたりピアノを弾いたり、沢山の経験をさせて頂きました。2年生と言うこともあり、クラスを1日担当するような時もあり、とても戸惑いましたが、終えることが出来ました。苦手だったピアノも子供たちの前で弾き、子どもたちが元気に歌ってくれたことで、少し自信がついたような気がします。先生方の温かい言葉かけや、ご指導のお陰で無事に終えることが出来ました。実際に子供を指導してみて自分の思っていることを、相手に伝える事の難しさを改めて感じました。自分の弱点や反省点を見つけることが出来て、とても充実した日々が送れたなと思いました。次の幼稚園実習では4才児のクラスを担当させてもらいます。子供たちの成長に合った指導をしていけたら良いなと思っております。保育士になって現場に出るまであと半年ほどなので、たくさん勉強し、たくさん経験して自分を高めていこうと思います。

と結んでおられます。
貪欲とも思える勉強家に敬服いたします。成長の早い子供たちに合った指導は大変なことでしょう頑張って下さい。ありがとうございました。


○次の方は目標を設定して全力を投入し成功して自信をつけたお話の方。
先日前期松試験の成績の返還がありました。私は昨年から民法が苦手科目となっていたのでこの1年は民法を得意科目にすると言う目標を立て、一番この科目に力を入れて来ました。その結果昨年とは打って変わって、かなりいい成績を納めることができました。正直なところ法律家を目指す者として、民法が苦手というのは、かなり致命的なのではないか、と非常に落ち込み、心が折れかけたこともありましたが、あきらめずに努力を重ねれば、実を結ぶものだということを身をもって実感することができ、私にとって、これは大きな自信にもつながりました。この自信を原動力として、これからもコツコツと努力を重ねていきたいと思います。

と結んでおられます。目標を決めてそれに向かって命がけとも受止められる努力をすれば必ずその目標は達成出来るもの、と悟ったこの方の今からの長い人生誠に貴重な体験です。おめでとうございます。ありがとうございました。


○次の方はアルバイトが取りもつご縁「お天道(陽)さまは見てござる」です。
私は大学4年の夏でも就職が決まらず活動を続けていました。今月で長い活動も幕をおろしたのです。大学を選んだ時の何倍も悩み、疲れていたせいか、決まったときは飛びあがる程嬉しく思いました。こうして就職できたのも近くで支えてくれた家族、友人、先生方アルバイト先の皆さん、皆さんにお礼を申上げます。(中略)就職先の会社というのも実は縁あって就職できたのです。私はアルバイトを3年以上同じ飲食店で続けていますが、その常連さんが就職先の社長さんです。同じところで頑張って働いていた姿を見ていらしたそうです。すんなりと内定を頂きました。サービスをきちんと教えてくれた店長やバイト仲間にも有難く、お客様に働きぶりを評価してもらえた事も嬉しく思います。アルバイトは夕方から夜11時頃終わるので、大学との両立に苦労していますが働く楽しさややりがいの発見など得るものが多かったので続けることが出来ました。こんなお陰で来年から社会人になれます。今月は私の人生でとても幸せでした。

と結んでおられます。
この奨学生の方の素晴らしさ、感謝の心が言葉として自然に出る毎日の生活、アルバイト先、お客様に接する言葉となってお客様を感動させたのです。人間としての素晴らしさなど就職先の社長さんこそあなたのような方の入社を希望しておられたのだ、と思います。おめでとうございます。ありがとうございました。


○次の方は自分は十五夜の月を目指し十三夜の月と同じように謙虚さ向上心の人生でありたい方。
3日間市内の中学校で充実した学校体験をいたしました。朝の挨拶の指導から始まります。いろいろの表情で登校する生徒たちを見ておりますと、朝食食べて来たのかな、夜遅くまで勉強したのだろうな、など見ていくと自分自身の戒のような感じを受けます。学校長の講話の中に「教育」とは教え育むものではなく、教え教えられて真に育つことだ、と述べておられます。先生とは先に生まれただけ、とありました。確かに3日間と言う短い間でしたが、生徒から教わることがたくさんありました。大学の中で学んでいることは、あくまで机上の学習であり、やはり教育の現場は相対する生徒あってこそ、と強く感じました。中学校の先生方も、お忙しい時間を割いて私たちの話を聞いて下さいました。感謝の気持ちでいっぱいです。この経験を今後の大学生活に生かし、お世話になった先生方に少しでもご恩返しが出来ればと思っています。後期の授業に向けて改めて考えさせられました。
先日の交付式での諸先生のお話がありました。何気ない気配り、心配りこそ人間として大切なことと身にしみて感じました。今日は『中秋の名月』を愛でる十五夜です。十五夜の円熟した満月も見事ですが、十三夜の月はまだ少し、欠けていて、私はいつも十三夜の月のように謙虚さと、向上心とをもって過ごす人生でありたいと思っております。


この報告を読まして頂き感激いたしました。思いやりの心、相手の喜ぶことをして差上げる。諺に「情けは人の為ならず」を思い出し、奉仕の心構え特に十五夜を目標に十三夜の自分を磨き続けたい。とのお話にこの年になった私は初めて読まして頂いた諺でした。ありがとうございました。私の方こそ勉強させて頂きました。ありがとうございました。








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