平成23年3月22日
財団法人寿崎育英財団奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇

寿崎育英財団の奨学生の皆様お変わりありませんでしょうか。

近況報告を頂き就職の決まった方には「おめでとう、よかったね。」とつぶやきながら読まして頂いております。おめでとうございます。資格をとられた方が小さい時からの念願が叶いましたと歓びに満ちた内容に優しい孫のように私も嬉しうございます。おめでとうございます。

しかし就職が決まらず悩んで次々と手を打っておられる方に何と激励申上げて良いやら私も悩みます。しかし人生到る処晴山あり。ですから頑張って目標を貫徹して下さい。お祈りしております。

私個人のことで恐縮ですが申上げてみます。昔私の若い頃、母と妻と3人で化粧品店を始めました。雨が降ると田舎ではお客様の来店が無いと言って良いのです。売上は0ですから生活が不安です。当時は臨時で雇ってくれる処を探しましたら、運よく佐伯税務署にありました。当時土地台帳は税務署にあり佐伯海軍航空隊の飛行場の跡地を民間に払下げる。その為に2人募集。もう1人の方は私より10才年上の経験豊かな方でした。採用されたのは私の22才の時です。同時に採用された先輩のかたに「あなたと私は10才も年がちがう。私は何の経験もないのであなたの2倍働いて給料が同額なら私の気が収まります。」と申上げ毎日2倍作りました。2人で3人前働いたので1年で仕上げました。その後すぐ署長が大蔵事務官の試験を受けなさい。と言われ受験し運良く2人共に合格しました。私1人佐伯から臼杵税務署に転勤になり間もなく東京の麻布税務署に勤務になりました。

どうせ身を任せた税務署ですから署長になろうと決意しました。5年位勤めた時、佐伯の母から「ハハキトク」の電報が来て急きょ帰郷しました。母は元気でした。私は母をなじりました。しかし妻に親孝行ですよと、たしなめられました。どうせやるならと店名を「おしゃれの店寿屋」としました。そして私が寿屋社長を辞めた時の社員数が1万5千名にもなっていました。ミコシに乗っていただけで社員が作り上げた寿屋でした。

就職の決まってない学生さんに申上げたいのは、あなたの素晴らしい能力を求めておる会社はたくさんあります。私は税務署長の夢はついえて化粧品屋から寿屋社長として40年程の時間をかけて終わりました「若い時の苦労は買ってでもせよ」と諺にあります。どんな会社に入ってもあなたの決意が「この会社を最高の会社にしてみせる」と努力をなされば男女の別なくその会社の社長になって下さいと言われるようになります。仕事は自分を磨いてくれます。高いレベルの目標の就職希望を少し下げてでも仕事について下さいと申上げたい、キットその会社が好きになり苦労と思う仕事が楽しくなります。
今から50年程働かして頂くあなた方。「人間は人様のお役に立つ為に生まれて来たのです。」

どうぞ体に気をつけて頑張って下さい。終わります。ありがとう。  合掌


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